4/30試合結果 広島73-72熊本
【4月30日(日)熊本ヴォルターズ戦ゲームレポート】
4月30日(日)に熊本県立総合体育館(熊本県熊本市)で行われました熊本ヴォルターズ戦。
<スコア>
B.LEAGUE B2 第29節
広島ドラゴンフライズ73-72熊本ヴォルターズ
(1Q:15-22,2Q:22-17,3Q:22-14,4Q:14-19)
今シーズン成績:44勝14敗
会場:熊本県立総合体育館
入場者数:4899人
【スターター】
広島:#2朝山正悟、#5山田大治、#18鵤誠司、#21コナー・ラマート、#24田中成也
熊本:#1中西良太、#2古野拓巳、#7小林慎太郎、#9神原裕司、#20ジョエル・ジェームス
<試合レポート>
☆第1Q
昨日の敗戦で後がなくなった広島は背水の陣で熊本との再戦に挑む。アリーナにはビッシリと熊本ファンで埋め尽くされ、B2最多記録を更新する4899人がプレーオフの行方を見守った。広島からも多くのファンが駆けつけ応援を送った。ゲームはお互いに全く譲らない緊迫した立ち上がりとなったが、ホーム熊本が一歩先にペースをつかむ。2連続スティールから走りディフェンスリバウンドからの速攻も決まる。熊本#9神原の3Pも決まってジリジリと点差が広がる。しかしここで広島の3Pシューター田中が3Pでお返し。競る展開の中で15-22で熊本がリード。
☆第2Q
熊本が非常に集中したディフェンスで守りを固める。これに広島はターンオーバーを連続で出してしまい、佐古HCが前半2回目のタイムアウトを切る。ここから広島も熊本に負けない激しさをみせる。エンダイのアンドワンを取ると、オフェンスリバウンドから朝山の3P、さらにリバウンドからの朝山のドライブでついに逆転!31-29。さらにラマートが3Pを決めるが、熊本も負けじと#2古野3P、#9神原の3Pに田中の3Pとアウトサイドからのシュートをお互いに立て続けに決める。エンダイの気合のブロックショットも出て前半終了。37-39と広島が追い上げる。
☆第3Q
司令塔鵤の積極性がここで出る。リングにアタックをしかけ立ち上がりで一気に逆転。アンドワンも取ってリズムをつくる。すると田中が今日3つ目の3Pを決め、リバウンドからのルーズボール争いでフリースローを得てラマートが2本成功。6点差までリードを広げる。インサイドの攻防で熊本#20ジェームスとラマートが火花を散らす。ここに田中、鵤が積極的にリバウンドに絡み熊本にペースを握らせない。ハッスルプレイでリズムを作った田中はさらに2本の3Pを決めて、59-53と6点リードで最終Qへ。
☆第4Q
B2最多の来場者の大声援に後押しされる熊本が怒涛の攻撃をしかける。熊本の司令塔#2古野、闘将#7が執念を前面に出す。古野が自らリバウンドにも絡みタフショットも決めアンドワン。小林も魂の3Pを決めてチームを鼓舞する。広島も集中したディフェンス、そして積極的に攻めるがそれを上回る熊本の粘り。古野のさらに3P、絶妙なアシストを#43ビュートラックが決めてついに点差は1点、残1:25で広島のタイムアウト。勝負は残り1分の攻防となった。残り1分で熊本は痛恨の#20ジェームスのファウルアウト。このファウルで得たフリースローはラマートがきっちりと決める。さらにディロンがドライブで得点し残り24秒で73-69。勝負を決めたかに思えた。しかし熊本#2古野がここから3Pをねじ込み、1点差。さらに熊本の大応援が朝山のフリースローを2本止める。さらにこのリバウンドを熊本が確保。ボールを持ったのは古野。広島は絶対に死守したいところ。残り数秒の勝負。逆転を狙った古野のレイアップをラマートがブロックショット。このボールを鵤が抑えて試合終了。プレーオフをかけた大一番は1点差で広島が制した。73-72。
負ければプレーオフ進出が絶望的になる決戦をなんとか勝利した。お互いに全てを出し切り最後の最後まで目が離せない好ゲームとなった。バスケットボールの厳しさ、楽しさを詰め込んだ熊本決戦は間違いなくBリーグ史に熱戦として残るだろう。広島は昨日やられたインサイドでラマート、エンダイが踏ん張り、ディフェンスでもチームでとにかく足を動かし、イージーな失点を減らした。オフェンスでは田中が5本の3Pを決め勝利に大きく貢献した。しかしプレーオフ進出が決まったわけではない。この勝利で広島がB2西地区の2位に浮上し、プレーオフ進出マジック2が点灯しただけ。ホームで行われる愛媛との最終節でプレーオフ進出をかけ、連勝をすることが必要になってくる。地元ファンの前でがむしゃらに勝利を目指す姿をみせ、是が非でも連勝しプレーオフ進出を決めたい。
いよいよシーズンは残り2ゲーム。最終節はぜひお友達、ご家族、お知り合いを連れてアリーナにお越しください。そして熱い応援でプレーオフ進出に後押しをください。
歓喜の瞬間を広島で!共に戦いましょう!!!
【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#24田中成也 15点
#18鵤誠司 13点
#21コナー・ラマート 13点
#2朝山正悟 10点
◆リバウンド
#0アジーズ・エンダイ 8リバウンド
#21コナー・ラマート 7リバウンド
#5山田大治 6リバウンド
#18鵤誠司 6リバウンド
#24田中成也 5リバウンド
熊本ヴォルターズ
◆得点
#2古野拓巳 22点
#1中西良太 12点
#9神原裕司 12点
#20ジョエル・ジェームス 11点
#43ポール・ビュートラック 10点
◆リバウンド
#2古野拓巳 10リバウンド
#20ジョエル・ジェームス 10リバウンド
<ヘッドコーチコメント>
【広島ドラゴンフライズ】
☆佐古賢一HC
「今日も第1Q気持ちののった良い形で入れたが、途中熊本のいいショットからリズムが崩れてしまった。そこから終始追う展開でリバウンドから良いリズムをつくることができ、前半を2点差で折り返すことができたのが良かった。昨日から今日にかけてオフェンスのシステムを少し変えた。頭で考えすぎてプレイしてアウトサイドが5連続続くような形も見られた。それでもお互いにこれだけ緊迫した中で集中力が高まった状態で良い3Pを決めあったと思う。特に熊本#2古野選手の最後の3Pは気持ちで入れられたように思う。今日は最初から最後まで集中が途切れないプレーオフのようなゲームができ、たまたま運の良い貯金があった広島が勝ったようなゲームだった。なんとか首の皮一枚つながったので、来週しっかりと戦って、プレーオフに進出したい。」
【熊本ヴォルターズ】
☆保田尭之HC
「どっちに転んでもおかしくない展開で、このような展開になることは予想していたし、お互いに負けられない、広島との5.6戦目と同じような肉弾戦になる中で、いかにフィジカルに戦っていけるか、相手の3Pがうまく入ったりした時に、どんな形でバラバラにならずにハドルを組み続けられるか、そこにフォーカスしたゲームだった。そこが前提にないと、このゲームは勝ち取れないと思っていた。3Qで離されたが、よく我慢したし、前半でファールトラブルがあった所で、メンバーを変えた所で、またファールが続き、リズムに乗らせるのが難しい交代を余儀なくされた。古野選手がタイムアウト後に3Pを沈めたところは、最後の希望を見せてくれたし、ファールゲームの時に、ファンの方たちの割れんばかりの声援で名手である朝山選手に2本外させた。アウェーでも経験したが、どのチームよりも熱い応援を頂いたおかげで、最後まで争えるゲーム展開にできたと思う。」