#3 辻直人選手 退団及び移籍のお知らせ
広島ドラゴンフライズ所属の#3辻直人選手が2023年6月30日(金)をもって契約満了となり、退団及び移籍することとなりました。なお、移籍先はすでに決まっているため自由交渉リストには公示されず、移籍先については後日、移籍先クラブより発表されます。
#3 辻直人(つじ なおと)
●出身地 大阪府
●生年月日 1989年9月8日
●ポジション SG(シューティングガード)
●身長 185cm
●体重 82kg
●出身校 洛南高校-青山学院大学
●経歴
川崎ブレイブサンダース(2012-21)
-広島ドラゴンフライズ(2021-23)
辻直人 選手 コメント
広島ドラゴンフライズのブースターの皆さま、2シーズン本当にありがとうございました。発表の通り、今シーズンをもって広島ドラゴンフライズを退団することとなりました。広島を常勝チームにするという気持ちを持って入団させていただいた日が、ついこの間のように感じます。
入団以降、自分の未熟さや、チームを変える難しさに直面し、決して楽な2年間ではありませんでした。しかしながら、次第に自分自身の変化やチームの変化を感じることができ、これまでにない喜びも得ることができました。
今シーズンはキャプテンも任せていただき、悔しい思いをした昨シーズンの経験を生かしてクラブ初のチャンピオンシップ出場を達成できたこと、クラブを一段上のレベルに引き上げる手助けができたことは、私の人生においてかけがえのない経験となりました。
いつもふざけたりして、あまりベテランらしくない私を信じてくれたクラブ、スタッフ、選手たち、そして応援し続けてくれた広島ドラゴンフライズのブースターの皆さまには感謝しかありません。
特に、毎回アリーナに足を運び、応援し続けてくださったブースターの皆さま。新型コロナウイルスの行動制限がある中から、制限解除に至るまで、非常に難しい状況下の中でもいつも応援していただきました。会場での声援が次第に大きくなっていったこと、その皆さまの勇気と後押しは、これから先もずっと忘れることはありません。
地元メディアの皆さまにおかれましても、共に広島のバスケットボールを盛り上げていただき、本当にありがとうございました。
選手やスタッフの皆さまには、キャプテンとしても人としてもまだまだ未熟な私を信じ、2シーズンに渡り、サポートし続けてくださったこと、本当に感謝しております。
今回の移籍に至る大きな理由は、自分自身の中で一つ大きなことをやり遂げたという達成感を感じたことに加えて、自分自身のバスケットボール人生において残り少ないキャリアを考えた際に、新しいチャレンジに身を置きたいという気持ちが増してきたことにあります。
私の今回の移籍という決断によって、これまで一緒に戦ってきた皆さまと、このクラブの新しい歴史を作っていくことができなくなってしまい、期待されていた皆さまに対して大変申し訳なく思っています。ただ、この2シーズンの経験が、私の大切な財産になったことは紛れもない事実です。広島ドラゴンフライズに関わる全ての皆様、本当にお世話になりました。心から感謝しております。そして、これからも広島ドラゴンフライズの発展を祈念しております。本当にありがとうございました。
岡崎 修司 ゼネラルマネージャー コメント
辻選手との今シーズン契約満了に伴い、退団の運びとなりましたのでご報告いたします。リーグを代表する選手かつ、キャプテンとしてチームの顔になりつつあった選手が退団となり、驚きや落胆、憤りの思いで今回の発表をお聞きになる方も多いのではないかと感じております。私の力不足により、平素よりご支援、ご声援をいただいている皆様に残念な報告となり、申し訳ございません。先に結論をお伝えしますと、今回の退団については、何か1つの大きな理由があったというわけではなく、さまざまな要素を踏まえて、辻選手が悩み抜いた末に出した結論によるものとなっております。
今回の退団となった経緯を、ご報告をさせていただきます。まず、クラブとしては辻選手に、広島の歴史を背負い、中長期的な関係で一緒に成長していきたいと考えておりました。そのため、今シーズンの結果を踏まえた、契約更新のオファーをシーズン中に行っておりました。また辻選手の代理人も含めて、今後のチームの成長の方針や方向性を確認しながら話をしてきました。ただ、その一方で、広島は中長期のチームの成長を見据え、若手選手に目を向けていることも隠さずに伝えていたので、世代交代等の可能性を感じる事があったのではないかと考えております。
また、交渉が続く中で、同時に別のクラブからもオファーが来る形となります。意思決定は、条件だけでなく、環境やタイミングなど、さまざまな要素によってされていきますが、そのクラブは、本人にとって魅力的なものも多かったのではないかと思います。
広島としては、シーズン終盤まで契約継続を最後まで諦めず、条件提示や話し合いを続けてまいりましたが、最終的には、辻選手が新たな環境での挑戦を選択するという結論となり、今回の発表となりました。チームの中心かつキャプテンを務めた選手が、たった2年で退団となったことについては、歴史や文化を構築していきたいと考えているチームにとっては大きなマイナスであり、編成側の責任を感じております。
2シーズン前、リーグ上位の川崎から最下位であった広島に電撃加入し、2シーズンでチャンピオンシップを争えるチームの成長に大きく貢献してくれました。シューターとして、高確率の3Pシュートだけでなく、ボールハンドラーとしてオフェンスを作ることができ、広島の中心選手として、特に今シーズンは素晴らしい活躍だったと思います。またプレー以上に、チーム練習が終わってからも自らの課題に向き合い、努力を続ける姿は他の選手にとって良いモデルになったと思いますし、チームに勝利のメンタリティや文化をもたらしてくれたことは広島にとって今後の財産となるはずです。
最後になりますが、ドラゴンフライズの歴史の1ページを作り、チームを新たなステージに引き上げてくれた辻選手には、本当に感謝をしております。常に明るく、広島を支えてくれた仲間との別れは、寂しく、クラブとしては悔しい結果になりましたが、前を向いて送り出したいと考えています。抜けたピースは非常に大きなものになりますが、次に辻選手に会った際には今シーズン以上に強くなった広島を見せられるように尽力したいと思います。広島とは別の道を歩むことになりますが、今までの貢献に感謝し、辻選手の今後のキャリアの成功と活躍を心から祈念しております。