#7 船生誠也選手 新入団記者会見コメント
2021年7月21日に広島ドラゴンフライズ クラブオフィスにて#7 船生誠也選手の新入団記者会見を実施いたしました。
■登壇者
岡崎 修司(ゼネラルマネージャー)
#7 船生 誠也(新入団選手)
■広島ドラゴンフライズ ゼネラルマネージャー 岡崎修司より ごあいさつ
まず、本日はお集まりいただき、御礼申し上げます。
新加入の船生誠也選手の入団会見を行います。
本日、無事に(西地区)チャンピオンチームから、力のある選手を迎え入れることができ、本当にうれしく思います。新たに広島の顔となるような選手として期待しているところです。後程その経緯についてもお話しさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
■船生誠也選手より ごあいさつ
琉球ゴールデンキングスからこの度広島ドラゴンフライズに移籍してきました船生です。非常にワクワクしています。よろしくお願いいたします。
■岡崎GMより獲得の経緯説明
先日より入団会見が続いておりますが、今季を迎えるにあたって、大きく編成を変えていくという決断をもって進めてまいりました中で、船生選手と契約に至りまして、クラブとしてもうれしく思っています。
彼と理由は大きく3つあります。一つ目がサイズを持っていながらディフェンスができる選手である点、二つ目がプレーの幅を持っている点、三つ目がチャンピオンチームの文化、哲学をもって広島に来てくれる点、この3点を高く評価して、契約に至っております。
まず、サイズとディフェンス、という点です。190㎝を超える身長ながら、非常にディフェンスに長けた選手です。昨季、西地区のチャンピオンになった琉球は、激しいディフェンスからチームで得点をとっていく「チーム力」のあるチームだったのですが、その中で(船生選手が)力を発揮しているのを見ていました。
そして、昨季の我々の編成を振り返った時、シューティングガード(SG)とスモールフォワード(SF)、いわゆるペリメーター(中距離)のポジションの選手にプレータイムの偏りが大きくありましたので、今季を見据えてこのポジションの強化は、ポイントガード(PG)と併せて必要だろうと思っていました。
そういう意味で、ディフェンスのできる船生選手は、最後はヘッドコーチの判断にはなりますが、長いプレータイムを勝ち取ってくれると思っていますし、それによってチームの厚みも出てくるのかなと期待しているところです。
続いて、プレーの幅という点です。
昨季の琉球ではPGにも挑戦しており、そこに可能性を感じました。
実際、現実問題として、我々の編成ではPGがいるんですけども、船生選手の加入によって様々な選択肢が出てくると考えています。時間帯によってはサイズのある船生選手がPGとしてコートに立つことによって、ディフェンスの新たなバリエーションを出すことが可能になってくると思います。船生選手はペリメーターのポジションでプレーする時もボールを扱う「ハンドラー」としての能力が高いと評価していますので、ペリメーターの位置からもディフェンスを崩してオフェンスを組み立てていくことができます。攻守において広島の新たな可能性が広がるのではないかと期待しています。
最後に、チャンピオンチームとしての文化、哲学をもたらしてくれるだろうという点です。
皆さんもご存じの通り、昨季の我々は苦しいシーズンを送り、B1最下位でした。負けグセがついて、チームとして勝つ文化、哲学を確立できなかったことが反省としてあります。
今季は、クラブとしての哲学や、大事にするものを打ち出していくんですが、それを最後に遂行するのはやはりヘッドコーチと選手です。
チャンピオンチームでやってきた、文化を創り出してきた船生選手ですので、我々にもいい影響をもたらしてくれる、チームの新たな文化を作るピースになってくれると期待しています。
今季の広島は若い選手も多いので、船生選手は徐々に中堅というか、チームの中では上の年齢になりますので、チームを引っ張っていくリーダーシップにも期待しているところです。
船生選手自身、決意をもって広島に来てくれました。
我々(ドラゴンフライズ)も、最下位から本当に優勝を狙うまで、当然難しいことは理解しているんですが、クラブとして成長していきたい。その強い思いと、船生選手自身が個人としても成長したいという思い、ここが一致したところが、非常によかったと思っています。
船生選手個人としてもいいシーズンにしていきたいと思っていますし、クラブとしてもここはひとつ、一緒になってがんばっていければと思っています。
■質疑応答①ゼネラルマネージャー 岡崎修司
―船生選手獲得に当たり、先ほどの中で特に重視したポイントは。
岡崎 今季の我々のベースになるディフェンスの部分で高い評価がついたというか、大きかったところです。昨季の試合を見ていると、PGにもマークにつける脚力を持ちながら、当然ほかのポジションのディフェンスもできますので、広島にとっては面白いというか、可能性が広がるかなと思っています。
―SGやSFとして、あるいはPGとして、どちらに期待していますか?
岡崎 基本的にはPGがいますので、その選手たちを尊重しながらですが、時間帯によっては(船生選手が)PGになることもあると思います。(カイル・ミリング)ヘッドコーチと今季の戦略を話している中で、ボールを扱う選手がピックアンドロールを使って崩していく攻撃も多くなると思いますが、その崩しのきっかけとして船生選手が力を発揮してくれると期待しています。
―船生選手に期待する「数字」はありますか?
岡崎 チームとしては、数字はあまり意識せずやりたいのが本音なのですが、ひとつアシストのところは見ていきたいと思います。船生選手は得点力は当然持ち合わせていますから、得点とアシストですね。
ただ、どちらかというと、ディフェンスの貢献とか、数字に表れない貢献の方を我々はしっかり評価したいと思っています。質問とは逆になってしまうんですけども。
■質疑応答②船生誠也選手
―広島ドラゴンフライズへの移籍を決めた理由は。
船生 はい。昨季、西のチャンピオンチーム(琉球)でプレーして、今季に向けては広島以外(のクラブ)からもお声がけいただきました。広島は、昨季は9勝しかできず、とても苦しんでいたチームだと思うんですが、今季の編成や、岡崎GMと話して「これから優勝するチームになっていく」と、僕がそう感じたので(決めました)。
Bリーグ3年目の時、名古屋(D)から富山へ移籍したんですが、当時の富山も前シーズンは入れ替え戦までいって、そこで勝って(残留した)、というチームだったんですが、そこから1年でチャンピオンシップ(CS)に出場できたという経験もあって、(今回の状況は)それに似てる感じもあります。
本当にこれから優勝を狙うチームになっていくんだなという感じが、お声がけいただいた(クラブの)中で一番あったので、(広島入団を)決めさせてもらいました。
―あらためて、船生選手のプレースタイルを教えてください。
船生 昨季PGにも挑戦して、ある程度PGとしても経験できましたし、以前はSG、SFでプレーしていましたので、オフェンスでも、ディフェンスでもオールラウンドにプレーできるところが最大の武器だと思います。もともとのSG、SFにPGも加わって、あらゆるところに対応できるかなという、そこが私の強みです。
―他のPGとの違いは。
船生 一番はヘッドコーチの采配になってくるとは思いますが、今いるPGと違うのはやはりサイズです。そこは「変化」とか「ビッグラインアップ」という意味で、違いを生み出せると思います。Bリーグも帰化選手が多くなり、(ラインアップの)サイズが上がってきているので、どうやってもサイズがアドバンテージになる。そういうチームに対して攻撃だけでなく、ディフェンスでも守れる(選択肢のある)チームになると思うので、(PG起用を)楽しみにしています。
―今回、ドラゴンフライズのメンバーを見て、一緒にプレーしたい選手は。
船生 一番は辻(直人)選手ですかね。高校のころから見ていて、大学の先輩でもあるので。大学ではちょうど入れ違いだったので、辻さんとプレーできるのは楽しみにしています。
―広島の街の印象を。
船生 以前、2度ほど試合で来たことがあるんですが、その時は街に出たりっていうことはなくて。先日引っ越してきて、いろいろ必要なものを買い出しに行ったり、手続きしたりするときに、「栄えてるなあ」と(笑)。すごくコンパクトというか、緑もあり、でも都会でもあり、すごくいい街だなという印象を受けました。
―カープやサンフレッチェがあり、スポーツに熱い街という印象はありますか。
船生 こういう状況で、あまり外には出れていないので、その部分は楽しみにしています。
―新生ドラゴンフライズでどういうプレーを見せていきたいですか。
船生 チャンピオンチーム(の琉球)にいて、マインドだったり、インテンシティ(強度)の高さであったり、「どうすれば勝てる」、「どういったチームにならなくてはいけないか」というのもしっかり学べました。それを共有するというか、チームに落とし込んで、私自身もここでもっとマインド(のレベル)を上げていきたい。それは使命というか、やるべきことだと思っています。
―チームとしての目標は。
船生 勝率は昨季より上げる、それはマストだと思っています。そしてやはりCS。ワイルドカードでもいいからCSに出るっていうのが絶対だと思っていて、まずそれを勝ち取りたいと思っています。
―ファンの方には、何と呼ばれたいですか。
船生 僕は苗字が特徴的なので、苗字で呼ばれることも結構好きなんですけど、ニックネームがあまりなくて「船生」と呼ばれることがほとんどですね(笑)
まあ、プレーとバスケットボール選手のオーラ…じゃないですけど、そういったもので覚えてもらえるように、と思います。コート内でも、コート外でも。
―先ほど、強度の高いディフェンスについて話がありました。それをどう生かしますか。
船生 昨季はPGをやっていて、「背中で語る」というか、PGが前からプレッシャーをかけることをすごく求められていて。前から当たるのは正直、(体力的には)結構きついんですけど、まず「ディフェンスが始まるぞ」というのを後ろの選手に伝えないといけません。PGが前から当たるとセンター、フォワード陣も気合が入るし、ベンチも盛り上がる。
PGではないポジションでプレーするときも、その準備を怠らないようにしたいですね。
―どういったところでチャンピオンチームのマインドを見せていきますか。
船生 やはり、コートでのインテンシティですね。長いシーズンですし、バスケは最低40分やるので、その中ではどうしても気が緩むというか、「これくらいはいいだろう」というのが人間、出てきてしまうと思うんです。
そこは去年、チャンピオンチームにいて(自身が)変わったところで、やはり試合に出ている限りは1秒でも自分の持っている100%をそこに置いていく、というマインドを常に大事にしてきたので、継続してやっていきたいと思っています。
―広島でプレーしていくうえでの「野心」はありますか。
船生 昨季は琉球で並里(成)、岸本(隆一)というリーグを代表するPGがいたので、そこまで例年に比べてプレータイムは多くはなかったんですが、今季はプレータイムももちろん、スタッツ(成績)の方も数字として残していきたいと思います。
―オリンピックもあり、Bリーグもますます盛り上がると思います。バスケ界を引っ張るという気持ちはありますか。
船生 今、若い世代や、Bリーグを代表する選手が盛り上げてくれています。そんな中で僕たちにもできることがあると思います。そこはしっかり「バスケットボール選手ってかっこいいんだぞ、すごいんだぞ」「バスケットボールって面白いんだぞ」っていうのをまずは広島から発信できるように、いち選手として取り組んでいきたいと思います。