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田渡凌選手 新入団記者会見コメント

2020年6月9日に広島ドラゴンフライズ クラブオフィスにて田渡凌選手の新入団記者会見を実施いたしました。



■登壇者

浦 伸嘉(代表取締役社長兼GM)
田渡凌選手


■株式会社広島ドラゴンフライズ 代表取締役社長兼GM 浦伸嘉 ごあいさつ

本日はお忙しい中お集まりいただき、御礼を申し上げます。 

新加入の田渡凌選手の入団会見を行わせていただきます。
今季、クラブとしては悲願のB1昇格を達成したタイミングで(来季への)補強ポイントの一つとしてポイントガードの強化を意識して情報収集する中で、田渡選手の情報が入ってきました。彼を獲得した一番の理由は、B1の経験値です。田渡選手は3年ほどB1横浜でプレーしていて非常に安定した数字を残しています。そして、彼が高校卒業後にアメリカに挑戦していたことも知っていますが、そのチャレンジ精神も高く評価しています。挑戦と言うのは簡単ですが、現地で実際に一回り、二回り成長するのはとても価値のあることです。我々広島ドラゴンフライズもまだクラブ創設7年目、6シーズン目という若いクラブで、チャレンジや勢いが必要です。田渡選手はB1でのチャレンジに素晴らしい力を発揮してくれると思い、熱烈なオファーをかけさせてもらって、今日に至ります。
クラブとしては、プレーはもちろんのこと、クラブの価値を高めていくという意味でも、バスケットボール以外でも積極的に発信している田渡選手が後援してくれると思います。今日の会見を迎えられて嬉しく思います。

■新加入 田渡凌選手 ごあいさつ

広島ドラゴンフライズに新加入させていただきました田渡凌です。

この度、浦社長をはじめ、広島ドラゴンフライズの関係者の皆様が僕にチャンスをくださり、非常に感謝しています。
広島はB1に昇格して来季は新しいチャレンジです。
僕はチャレンジ、試練がないと成長はないと思っているので、そういう部分も含めて新しい挑戦をしたいという思いもあり、移籍を決めました。
広島には(同級生の)岡本飛竜という男がいます。僕が知る限り、日本で一番練習する男です。その彼と一緒に練習すれば、それが上手くなるのに一番の近道かと思います。それも、移籍を決めた理由の一つですね。
そして、広島ドラゴンフライズは地域貢献活動、社会貢献活動にも力を入れていることです。
僕も個人で活動していますが、バスケットボール以外でもアスリートとして社会に還元しないといけないものはたくさんあると思うので、そうした活動も含めて、今後広島で、全身全霊でがんばっていきたいと思います。
今シーズン、よろしくお願いいたします。

■質疑応答①代表取締役社長 浦伸嘉

―田渡選手をリストアップした経緯は。
来季、ポイントガードとインサイドを結ぶ「センターライン」の充実を目指していました。インサイドにはグレゴリー・エチェニケというBリーグを代表するセンターがいます。そして、このインサイドをコントロールするポイントガードの補強ができればより(チームとして)発展できると思っていました。
そこに田渡選手の(自由契約リストに載るという)情報が入ってきた。うちにはすでにポイントガードは古野(拓巳)、岡本(飛竜)の2人がいますが、この2人もタイプがまったく違います。ここに田渡選手が加わればバランスが取れると判断しました。いろんな選択肢の中で、お互い競争しながら、高め合いながら展開の違うバスケットボールを繰り出せればと思います。
 ドラゴンフライズは昨季、スリーポイントの成功率が38.8%でB2ダントツの1位で、インサイドではエチェニケが70%の成功率を持っています。おそらくはその武器である部分にプレッシャーがかかるので、バランスをさらによくしたい。田渡選手はそうしたB1のプレッシャーの中で視野も広く持っているし、ドライブもできるし、外も打てる。シューター陣にプレッシャーがかかれば自分でも点が取れる。そのあたりが今の広島にマッチすると思ってオファーしました。

―古野、岡本に加えることで攻撃のバリエーションを増やすのが狙いですか。
最終的にはヘッドコーチに任せるところではあるのですが、時と場合によってはツーガードで3人のうち2人を同時起用してもいいと思っています。オプションがより広がるし、層が厚くなると思います。

―B1の経験がある選手、を第一に考えていたのですか。
B2からB1にチャレンジする、という局面において、気持ちとしては、言い方が悪いですが「B2をなめるなよ」という思いをみんな持っていると思います。とはいえ、(B1という)経験したことのない領域に足を踏み入れるのに、経験者がいるのは大きいですよね。B2だったから全くダメだ、ということではないですが、確かなものをプラスしていくには経験値がも必要だということですね。

―プレー面と、それ以外で期待することは。
プレー面では、キャプテンを長く務めている選手でもあるし、リーダーシップに期待しています。新加入だからといって遠慮することなく、持ち味を出してチームを引っ張っていってほしいですね。
プレー以外の面ですが、プロスポーツの最大の使命は、地域の方々を元気にする、盛り上げること。バスケットボールのプロフェッショナルである姿はもちろんですが、プロフェッショナルだからこそのコート外での発信や発言が、世の中を動かしていきますし、感動を与えることにつながります。そうしたことも(クラブの)価値を上げていくために必要なことです。田渡選手の場合は、そういったものをすべて理解した上で、いろんな発信を積極的にしてくれる。われわれ広島ドラゴンフライズもそういうことをすごく意識してクラブ運営をしていますが、先ほどありました通り、社会貢献活動、地域貢献活動では(B1・B2)36クラブ中で一番になりたいですし、そのためにいろんなプロジェクトを走らせています。田渡選手はきっとそういうことを理解してくれて、いいものを一緒に作っていけると、大いに期待しています。


■質疑応答②田渡凌選手

―改めて、広島への移籍を決めた理由を教えてください。

 (プロ入り後)横浜で3年過ごしました。自分も選手としてまた一歩成長するために新しい挑戦が必要だと思っていたので、バスケットボールに集中して、自分が上手くなること、勝てるチームに成長することを一番に考えていました。その時に、B1に昇格した広島からのオファーをいただきました。それが決め手でしたね。

―広島という街へのイメージは。
 「スポーツに対して熱い街」という印象ですね。横浜(スタジアム)にカープがきたベイスターズ戦を見たのですが、応援団がすごかった。あと、僕は父方の家族が広島で、母親も山口県出身で、中国地方にゆかりがあるので、そういう意味でも非常に楽しみです。

―広島はB1初挑戦です。チームにどう経験を伝えますか。
広島はB2~昇格してきたクラブとは言え、力と経験のある選手が揃っています。B2トップレベルのクラブとB1の下位のクラブにはそんなに差はない、ということも経験上分かっています。もちろん「チームを引っ張っていく」とか「俺がやってやる」という気持ちは持っていますが、まずは全員で毎日練習から成長して、ひとつでも多くの勝利をとれればと思っています。

―岡本選手とは競い合っていこうという気持ちですか?
もちろんそれもありますが、とはいえ僕らは仲間なので、仲間になった以上はお互いのいいところを引き出し合っていきたいですね。自分ができる最大限の努力はするつもりですし、(岡本)飛竜とは頑張り合って、お互いがなりうる最高の自分になれるように頑張っていきたいですね。

―田渡選手の持ち味、得意なプレーは。
各年代のチームでずっとキャプテンをやらせてもらっていたのでリーダーシップにはすごく自信があります。プレーでは、ペイントエリアにアタックと、攻撃をクリエイトしていく動きには自信があります。


―朝山(正悟)選手、田中(成也)選手、エチェニケ選手など既存の選手をどう生かすイメージですか?
スリーポイントの確率が高く、特に朝山選手は長年スリーポイントシューターとして活躍してきた選手です。僕がペイントにアタックしてディフェンスを縮めて、アウトサイドへキックアウトパスを出せばシュートの確率は上がると思いますし、エチェニケ選手も力のある選手なので、しっかり(ゲームを)コントロールできれば持ち味が出せると思います。

―田渡選手の思う、B2とB1の違いは。
「自信」だと思います。
技術云々は正直、あまり差はないと思います。
僕はいい意味で勘違いするのは大事だと思っています。「俺は絶対やれる」とおもってやればできる、と思いますし、逆に、引き下がればB1の強いチームはそこを徹底して叩いてくるし、攻めてくる。そこで怯まずに自信をもって戦い続ければ必ず勝てるチームだと思うので、そこが一番大事だと思います。

―古野、岡本両選手を含め、ポイントガードが3人いる中で、どんなプレーを見せようと思いますか。
 2人は昨季からいますし、飛竜は3年目です。チームの色をすごく理解していると思うんですよね。新しく入る僕は、まずチームメイトの長所を知り、チームのシステムの中で引き出さないといけない。もちろん、3人のポイントガードのみんながみんな違うプレーをすることで、違う持ち味を出すことで、相手は守りづらくなると思います。もちろん僕も(もともとの)持ち味を出すことはもちろんですが、2人がどんなことをしているのかを見ながら、違う視点でプレーできたらと思います。
 あと、B1のチームは2ガードを敷くチームも多いので、2人と同時にプレーするケースも必ずでてくると思うので、いいケミストリーでプレーできるように頑張りたいですね。

―今季は田渡選手にとって試練のシーズンだったと思いますが、新天地でどう跳ね返したいと思いますか?
僕の人生の目標というか、モットーは「1日1日どれだけいい選手になれるか、いい男になれるか」を大事にして生きています。その中で、試練がなかったら何の上達もないと思っています。新たな挑戦にはポジティブなことしかない。毎日新しい刺激があり、挑戦があるなかで、僕が最大限の努力をしていけば必ず、自分の目標だったり、夢に近づけると思っています。この状況の中で僕の力を発揮して、広島ドラゴンフライズに貢献して、県民の皆さんや、広島のバスケットボール関係者の皆さんを盛り上げていけたらという思いでがんばります。

―最後に、来季のチームとしての意気込みを。
優勝します!



田渡選手の今後の活躍にご期待下さい!