日本人新入団選手の記者会見コメント
【2019年7月1日 日本人新入団選手の記者会見】
■登壇者
浦 伸嘉(代表取締役社長兼GM)
#32山田安斗夢 選手
#30古野拓巳 選手
#55谷口大智 選手
#77森山修斗 選手
■浦社長兼GMの挨拶
皆さま、おはようございます。本日はご多忙の中、たくさんのメディアの方にお集まりいただきまして深く御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
今日は7月1日、2019-20シーズンのスタートを切る日ですがこの日、新たに日本人の4選手が広島ドラゴンフライズに加入してくれました。
今日は4選手をお披露目し、獲得に至った経緯と抱負を発表させていただきます。経緯につきまして先日少しクラブから発信させていただきましたが、今シーズンは是が非でも悲願のB1昇格達成をターゲットにチーム編成をさせていただきました。
これまでの広島ドラゴンフライズはジャマリ・トレイラー、朝山正悟、田中成也の3人が主力です。そこを生かしてもっとケミストリー(化学反応:チームの連携の向上から生まれる相乗効果を指す)を深め、幅広くプレーができることを考え、様々な選択肢のある中から、今回の4名に声をかけさせていただきました。
まず、古野拓巳選手の話をさせていただきます。
古野選手は皆さまご存じの通りB2リーグベストのポイントガード(PG)。私はB2のみならず、Bリーグ全体を代表するPGだと思っております。(B2西地区を優勝した)熊本がプレーオフでB1昇格する可能性が高く、B1に昇格してしまうと古野選手がB2(のクラブ)に来ることはなかなかないかと思って、様子を見ていました。島根との激闘の末、熊本が敗れB2残留が決まりました。我々にもチャンスがあるかと思いすぐに声をかけさせていただきました。
素早くチームを整えておけば、古野選手も移籍を決めてくれるかと思い、チームを編成しながらオファーをかけた結果、入団を決めてくれました。
続いて、B1秋田から獲得した谷口大智選手です。
谷口選手は自由交渉リストに出た時、必ずチームの力になってくれると確信し、堀田剛司ヘッドコーチ(HC)とすぐに話しました。2シーズン前に秋田をB1昇格に導いた実績を我々は重視しました。なかなかこの経験を持っている選手は少ないです。日本人ビッグマンという重要なポジションを担う選手として、B1昇格請負人として(広島に)来てほしい、と話をさせていただきました。
山田安斗夢選手に関しましてはB3の試合を見る中で、目に留まりました。若く非常にアグレッシブで、得点力もありますしPG、シューティングガード(SG)と両方できるタイプの選手。先日発表した通り、今後はクラブとして育成に力を入れたいと考えています。今後育成する上で非常に将来有望な選手なんじゃないかなと声をかけさせていただきました。
森山修斗選手は、以前から東京でもスカウト活動をする中、様々な大学の選手の情報と映像をその中で森山選手がドラゴンフライズに合うのではないのかと考えました。190cm以上のサイズをもつ選手でありながら、シュートタッチがすごく柔らかく、非常にスマートな選手という印象を受けました。即戦力になる可能性もありますが、長期的に見てシュートが上手い選手は非常に伸びしろがあると感じておりますので、(育成の意味も込めて)声をかけさせていただきました。
今回のチーム編成で全体的に1番重要視したことはチームプレーヤーであるということです。例えば古野選手はずっとライバルとして3年以上戦ってきて、チームワークを大事にしている選手だと思っていましたし、個人の力を発揮しながら周りを最大限に生かすことができる選手です。
最終的にはチームとして戦っていかないと決して勝てませんので、今回の編成で最重要なポイントとしていましたが、今回獲得した選手は、そこがしっかりできている選手と判断し、入団していただくことになりました。
■新入団選手挨拶
#30 古野拓巳 選手
はじめまして、熊本ヴォルターズから移籍してきました古野です。
背番号が今年から30番になります。浦社長をはじめ、このオファーをいただき移籍について感謝しております。一番惹かれた部分はB1でも戦う姿勢、B2優勝、B1昇格だけではないということを踏まえて話をした中で1番魅力があったのでこの広島ドラゴンフライズへ移籍させていただきました。
本当にチームの力になるため一日一日しっかり精進して頑張りたいとおもいますので今シーズンよろしくお願いいたします。
#32 山田安斗夢選手
皆さん、こんにちは。はじめまして、昨シーズンまでB3の東京サンレーヴスでプレーをしていました山田安斗夢といいます。背番号は32番です。
広島ドラゴンフライズとこの度契約させていただくことになり古野選手も言っていましたがB2優勝、B1昇格するだけではなくB1でも上を目指すチームとして僕も若いながらトップリーグでプレーをすることを夢に見ているのでそのチームの一員としてB1昇格へ最年少ということで最年少らしくアグレッシブに僕らしくプレーしてB1昇格に貢献できたらなと思っています。今後とも宜しくお願いいたします。
#55 谷口大智選手
皆さんお忙しい中、本日はありがとうございます。
秋田ノーザンハピネッツから移籍してきました谷口大智です。
背番号は今シーズンも55番になります。
広島ドラゴンフライズに声をかけていただいて1番に考えたのは、浦社長が本気で「B1でやっていくんだ」という気持ちがすごく伝わってきました。秋田では4年やってきましたが、新しい環境に身を置いてまた一からチャレンジしたいなという気持ちも含め、広島ドラゴンフライズと一緒に上がっていこうと心を決めて入団いたしました。
当然、僕たちの力だけではなくメディアの皆さま、ファンの皆さまの力が必要なので、1年間よろしくお願いいたします。
#77 森山修斗選手
こんにちは。昨年までは明治大学でプレーしていましたが今シーズンから広島ドラゴンフライズに入団させていただくことになりました。背番号は77番です。
チーム来るきっかけとなったのがB2からB1に昇格、B2優勝してということもありますが個人としても長期的に見ていただける育成から見ていただけるということが一番大きな理由です。一日一日、練習頑張って試合に活躍できるように頑張るので今シーズン宜しくお願いいたします。
■浦社長兼GMとの質疑応答
―昨シーズンを振り返れば後半の失速がありましたがそれを受けて今回どういうチームにしたかったのか、一番大事にしたポイントはどこでしょうか?
浦 やはりチームは短期間でできないというのはすごく感じました。昨シーズン、本当に前半は良い形でしたが、後半チャレンジと思って外国人選手を入れ替えましたが、思うようにいきませんでした。短期的に結果を求めすぎたんじゃないかなと反省が一番大きかったです。チームは長期的に見ないとなかなかいい成果は出ないと一番に考えてB1にあがることは当然のことですがB1に上がった後の2年目にターゲットを絞り、チームがさらにケミストリーを深めてB1にチャレンジしていくイメージをしています。
B1に昇格し、特にもし西地区で上位になればプレーオフに進出できる可能性が高いので、そういった面でも長期的に見て、短期的に1年での昇格だけを目指すのではなく、長期的に見て2年、3年のビジョンの中でチーム作りに着手しました。
―今回お披露目となった4人がもたらす新チームへの効果はどう見ていますか?
浦 そうですね、本当に各ポジションB2の中ではベストと呼んでいい選手たちが来てくれましたので後は堀田HCを含めていかにチームとして仕上げていくかがポイントです。外国人のところもそうですし、バランス良くチームが編成できたなと非常に手ごたえは感じております。
―何度か使われているケミストリー(化学反応)という言葉なんですけども、その従来のメンバーとどういう結束を期待されますか?
最初はなかなか結束に時間がかかると思います。それぞれの特徴を早く把握しいかに連携したプレーができるかだと思いますし、それぞれの長所をいかにうまく組み合わせていくかだと思いますが、そこは(現場を預かる)堀田HCに任せます。堀田HCも常々チームとして同じベクトルを向けてやっていきたいと言ってくれていますので堀田HC、田方ACとチームスタッフに任せてやっていきたいと考えています。
―今の話を踏まえて、GMの立場からどういった具体性をもってベクトルをそろえてほしいですか?
一つは「共通の目標」が必要だと思います。共通の目標は決まっています。もう一つは分業受託といいますか与えられた役割を素直に受け入れる。自分がしたいプレーと指示されるプレーは違う。それはもうチームプレーなので与えられた役割を受け入れてしっかりやっていくことが重要だと思います。もう一つは、その上でルールをしっかり決めてそこのルールを遵守していきたい。納得のいかない部分が出ると思いますが、そこはチームとしていったんルールを決める。そして、役割もルールもみんなで受け入れたうえで一歩進んでいくこと。それが組織力を上げる鉄則だと思います。(GMとしては)その辺を外からうまくフォローできたらチーム力が上がってくるかと思いますので、そこをしっかりフォローしていきたいです。
―「昇格だけが目標ではない」とおっしゃっていましたが、その方針をうまく持続させることが大事かと思います。
浦 やはり最終的にはここ何年か常々言っております粘り強さや、決して諦めない思いが最後のところで絶対に(成功に)結び付くと思っていますので、常日頃からどんな状況であっても折れない心を持つ必要があると思います。
―浦社長には最後にすべての話の総まとめになりますがひとまず今シーズンB2優勝、B1昇格への意気込みをお願いいたします。
浦 昨シーズンよりも今シーズンの始動が早くなる見通しです。もちろん全勝を狙っていきますが長期的に戦っていかなければならないと思っておりますので、特に出だしですね。もしかしたらなかなか上手くいかない時期もあるかと思いますが、しっかりと受け止めながら長期的なビジョンをもって、勝っても負けてもぶれずに戦っていくことが結局、最後に良い結果を産む源になると思います。
もちろん、チームはその日の勝ち負けでモチベーションを左右されます。そこはコーチ陣や私がしっかりフォローして長期的に安定して闘っていけるようにしたいですね。
選手のスタミナもしっかり見なければいけません。最後の最後までもつれると、年間70~80試合になります。それを見据えた練習や選手交代など、長期的に考えた上で我々がフォローしていかないと、ほんとに今シーズンタフなシーズンになると思っています。
長期的なビジョンに立って最後にB1昇格というところに繋げたいですね。
■新入団選手への質疑応答
―広島ドラゴンフライズに入団される今の率直な気持ちは?
古野 本当に楽しみです。各ポジションに良い選手が揃っている中、自分がどういう風にフィットしていくか大事です。ゲームコントロールをする上でも、自分がどう選手をまとめていくかが、優勝するためには大事になってきます。楽しみな気持ちが大きい中、周りのチームから敵として見られるプレッシャーが大きくなる面、しっかり覚悟をもってシーズンを戦わないと優勝には遠いかなと思います。しっかり覚悟をもってやっていきます。
―ご自身の広島のファンに見せたいご自身のセールスポイントを一つあげるとすれば?
古野 得点をとりつつも、アシストをしていくプレースタイルは貫きたいです。
―ライバルの広島に移籍するのは非常に重大な決断だったと思いますが、最も大事なポイントは何だったのでしょうか?
古野 自分が(選手としての)将来を思う中で、先を見据えてB1昇格するだけではなくB1で戦いぬいてB1の中で優勝狙っていく先を見据えたビジョンが見えたので、ほんとにそこが一番というのと新天地で自分自身、一からスタートすることで何かしら成長できるんじゃないかということで一番熱い気持ちが伝わった広島へプレーさせてもらうことを決めました。
―これまでライバルとして戦ってきて、どういう印象を広島にもっていましたか?
古野 昨シーズン、最初は広島を追いかける立場だったのでいいチームというのはわかっていますし、広島のファンの皆さまも、昨季の終盤に自分たちが(広島のホームで)西地区優勝を決めたときに「しっかりB1に上がれよ」とメッセージをくれました。ライバルながらほんとうに相手を尊敬してくれるようなファン、チームがしっかりできているなと思っています。
―「うまくまとめることが大事」ご自身としてはどうやって絡んでいきたい、どんな風に貢献していきたいですか?
古野 ゲームだけではなく練習中だったり、オフコートでもしっかり声を出してムードメーカーじゃないですけど喋りながらコミュニケーションを取ることが近道かなと思うので、バスケットだけじゃないところでコミュニケーションを取っていきたいです。
―山田選手にお聞きします。B3からB2へとステップアップでありますけれども、B2のチームへ移籍が決まった今の気持ちはいかがでしょう?
山田 率直に僕の中で今年1年は勝負の年、チャレンジの年だと思っているので本当に嬉しいです。今後のバスケット人生における自分の価値を上げていける年にしていきたいという気持ちでいっぱいです。
―ご自身のセールスポイントは?
山田 僕は今年22歳と若いのでチームでも最年少なのでオフェンスでも、ディフェンスでもアグレッシブにルーズボール一つ、点を取ることに関しても自分のできることを最大限にアピールしてそれを皆さんに見ていただければ嬉しいです。
―今回入団する広島ドラゴンフライズというチームはどういう風な印象をもっていますか?
山田 僕はB3で昨年プレーさせていただいたんですけどB2とB3の違いは大きなものがありますし、その中で広島はB2でもトップクラスのチームで、B1で戦えるというそこを会社としても、メディア、ファンの皆さまも含めて広島には本当に魅力を感じてこの入団を決断しましたし、その中で本当にうまく自分を広島に当てはめて、広島がB1に昇格できるようにできればいいなと思っています。
―今シーズンの戦いに向けてどのように貢献していきたいですか?
山田 先ほどと同じ答えになってしまいますが、若いなりにシーズン長いですし他の選手よりも体力には自信があるのでそこを活かして年間通してアグレッシブなプレーを1試合1試合自分の良さを出していけるようにしていきたいです。
―谷口選手にお聞きします。初の移籍になりますがドラゴンフライズに入団する今の気持ちはどうでしょうか?
谷口 率直に言うと楽しみでしかないのが一番です。当然プロ1年目から4年間、秋田でお世話になってきましたが、だんだん僕のポジションだったり、性格であったりが確立されていく中、やはり新しい環境にもう一度身を置いて、一からやり直したいなという気持ちが大きかったです。新しいところにきてわくわくする気持ちでいっぱいです。
―自分自身のセールスポイントは?
谷口 日本人ビックマンであり、インサイドで体を張ったディフェンスと、外国人選手相手に体を張ったディフェンスもですが、外からも3ポイントが打てるところです。相手の大きい外国人選手を外に引き出しながら他の選手を活かそうと、僕自身もそこを売りにしているところなのでそこを今後の試合の中みんなの中で助けになればと思います。
―広島ドラゴンフライズの印象は?
谷口 秋田がB2にいたときに1度対戦していて、クールというかかっこいいチームだなと印象を持っていました。当時はチームスタイルどうこうというより、おおまかな印象に過ぎなかったのですが、今回、入団を決める前に、実際に広島に来て浦社長と会い、他の施設など回って色んな人とお話させていただいた時に(ドラゴンフライズは)すごく愛されているなというのを感じました。浦社長はじめ社員の皆さんがB1でやっていきたいという気持ちがひしひしと伝わりました。僕がゼロからやり直してスタートしたい気持ちと重なって僕もその気持ちに乗っかりたいなと思い、入団を決めました。
―谷口選手はB1昇格のご経験があります。ご経験をどう広島で落とし込みたいと思いますか?
谷口 秋田がB1に昇格した年もそうだったのですが、一つの勝ち星を取ることをすごく難しいと感じていてそれをどう継続していくか考えたとき、浦社長がおっしゃっていた「一つの方向性を全員で見ていくこと」が重要ですが、当然シーズン中のどこかでチームメイトが苦しみ、悩むことは出てきますし、勝率が上がらない場面もあります。そういったときにB1昇格したとき同様、みんなに声をかけて諦めずにやらなきゃいけない。「僕たちはただHCのいったことをしっかり遂行するしかないんだよ」と話をしっかりしていかなければならないと感じているので、チームが困ったときには最年長の朝山選手とともに若い選手たちを助けられるようにできればなと思います。
―選手同士のフォローアップといったところも大事ということですかね?
谷口 そうですね、コミュニケーションは必ず取らなきゃいけないですし、浦社長が仰ったケミストリーを発揮するために一人一人がどういう選手なのか、僕たちがそれぞれに把握する必要がありますし、そこがわかることによってその選手の長所が出てきますし、調子が上がらないときにどういう風に声をかけるのか変わります。一人ひとりが全員違う個性を持った選手なのでそこをしっかりとまとめられるようになれば、ケミストリーが深まっていくと思うので一人一人をフォローしていきたいです。
―森山選手にお聞きします。入団が決まった今の、率直な気持ちをお聞かせください
森山 ルーキーで特別指定(選手)でもない状況で、入団を決めさせていただくことは珍しいことだと思いますが、ルーキーらしくアグレッシブに挑戦していきたいなと思います。
練習から精進して試合で活躍していけるように頑張りますので宜しくお願いします。
―現時点でのご自身のセールスポイントは?
森山 シュート力が1番の僕の売りなんですけど、それだけではなくてチームにアジャストするというのが売りだと思うのでそこをチームに活かしていけたらと思います。
―具体的には?
森山 僕自身大学、高校とやってきた中で中心選手というよりかはスタートではあるがチームの支える役割をしてきたので、ドラゴンフライズでもチームの支えになればなと思います。
―広島ドラゴンフライズというチームはどんなチームだと思っていますか?
森山 フロントスタッフ、ファン含めて熱いチームだと思っていますし、広島自体スポーツの熱気が凄いチームだなと思っていますし、ファンの皆さまも熱気があってすごく熱いと思っています。そういうところも含め良い印象です。
―どんな風にチームに貢献していきたいですか?
森山 自分自身、プロ1年目として挑戦していきたいです、自分だけじゃなくてチームに「アジャストできる場所でチームにしたから還元できたらと思っていますので、下から押し上げというか自分も挑戦というかチームの底上げができたらいいので底上げしつつ挑戦していけたらと思います。
新入団選手の今後の活躍にご期待下さい!