3/18試合結果 広島76-74熊本
【3月18日(土)熊本ヴォルターズ戦ゲームレポート】
3月18日(土)に広島サンプラザホール(広島市西区)で行われました熊本ヴォルターズ戦。
<スコア>
B.LEAGUE B2 第23節
広島ドラゴンフライズ76-74熊本ヴォルターズ
(1Q:11-18,2Q:14-15,3Q:14-18,4Q:27-15,EX1:10-8)
今シーズン成績:36勝10敗
マンオブザマッチ:#21コナー・ラマート
会場:広島サンプラザホール
入場者数:1870人
【スターター】
広島:#2朝山正悟、#5山田大治、#18鵤誠司、#21コナー・ラマート、#24田中成也
熊本:#1中西良太、#2古野拓巳、#7小林慎太郎、#9神原裕司、#20ジョエル・ジェームス
<試合レポート>
☆第1Q
昨日の悔しい敗戦から1日。必ず勝たないといけないゲームに挑むスターターは不動。ゲームは立ち上がりラマートの連続ポイント、3Pで流れをつかむ。しかし熊本#20ジェームスがインサイドから広島を突き崩す。対する広島は外からシュートを打ち込むが、いずれも決まらない。逆に熊本#7小林が3Pを沈め流れは熊本に。外から小林、インサイドでジェームスとバランス良く熊本が得点を重ね11-18と追う展開で立ち上がる。
☆第2Q
朝山、山田がコートに戻り、流れを引き戻しにかかる。鵤の積極的なペネトレイトからファウルをもらいフリースローも落ち着いて決める。ラマートのディフェンスリバウンドから速攻に移りたい場面では熊本がファウルで流れを止める。自分たちのバスケットができない時間帯が続く。残り5:41でエンダイをコートを送りラマートとエンダイの2ビッグマンのメンバー。するとセカンドチャンスからエンダイ、さらにファストブレイクからエンダイが決めて20-26。熊本がタイムアウトをとる。これで勢いを止められた広島は追いつくことができず後半へ。25-33。
☆第3Q
鵤、ラマートが得点をつなぎ31-35と4点差まで詰めていく。しかしここからまさかの熊本の10連続ポイントを奪われ、あっという間に点差は14点に。追い上げムードから一転、点差を広げられアリーナの雰囲気も重たくなる。しかしこの嫌な空気を変えるきっかけをつくったのは、ここ最近シュートタッチがとれず悔しいパフォーマンスが続く田中だった。山田からのアシストを一閃。田中らしい素早いモーションから3Pを決め36-45。それでもまだ流れを広島に引き寄せるには充分ではなく熊本#2古野の驚異的なフリースローで得点をつながれ39-51で最終Qへ。
☆第4Q
ディフェンスから再度、集中力をあげた広島はディフェンス、リバウンドから立て直す。それでも鵤のフリースロー失敗、熊本#9神原、#2古野の3P、ターンオーバーに、バックコートバイオレーションでいよいよ後がなくなる。残り4分で13点差。ここからドラマが待っていた。開き直った広島が思い切ったシュートを打つ。ラマートの3P、さらに朝山のコーナーからの鮮やかな3Pアンドワンで一気に6点差まで詰め寄る。続く熊本の攻撃をチームディフェンスから守りきり、リバウンドも奪取して良い勢いをつなぐ。そしてラマートが2点差まで詰め寄る3Pを決めアリーナの雰囲気も逆転ムードに一変。その矢先の北川のディフェンスファウルで残り37秒で59-63と万事休す。しかし広島の逆転勝利を信じる大声援が広島にはついている。朝山の意地のレイアップで再び2点差(残り23秒)。ファウルで止めて、北川が3Pをねじ込み1点差(残り13秒)。さらにファウルで止めた後のフリースローを熊本#2古野が1本落とし2点差。残り5秒ディロンがスローインからタフショットを決めて土壇場で同点に追いついた。脅威の粘りからゲームをひっくり返し66-66で延長戦に突入。
☆EX1
両チーム残る力を全て振り絞って最後の5分を戦う。熊本#2古野が3Pを決めリードを奪うと、北川が難しいフローターを決めて70-69。さらにフリースローも決めて74-71(残り14秒)。これでも勝負が決まらない今日のゲーム。熊本は3Pしかないという場面でボールをつなぎ、頼れるキャプテン#7小林に。小林が見事にこの3Pを決めて残り7秒で同点。いよいよ最後の攻防となった広島のスローイン。広島は個人技で決められるディロンに預ける。この45分の激闘を締めくくったのはディロンのショットだった。ブザービーターのタフショットを決めて76-74。意地と意地がぶつかる大熱戦は大逆転で広島が昨日の雪辱を果たした。
バスケットボールの醍醐味が詰まったゲームになった。4Q残り4分まで熊本が有利に運び、勝利を手にしかけたところから広島が逆襲をしかけ、延長まで持ちこみ勝利をつかんだ。アリーナの大声援が逆転の後押しになったことは間違いない。広島の最大の武器である3Pのキレ、爆発力がこの大一番で目覚めたことはプレーオフにつづく残りシーズンにかけて大きなアドバンテージだ。インサイドで強さを持つ熊本に対して、リバウンド、ペイント内での得点でも広島が勝っており、大きな自信になる結果だ。これで熊本との対戦は3勝3敗。最大のライバルチームが全く引かない結果に次回対戦がさらに楽しみになった。
次回のホームゲームは4月8、9日と少し期間が空くが、首位島根との対戦がそれまでに控えている。この大逆転勝利の流れを引き継ぎながらも、課題をしっかりと修正して良い状態で最終盤のタフなゲームを勝ち進みたい。
最高の応援をありがとうございました。まだまだ厳しい戦いを共に闘いましょう!! UNITED WE STAND!!
【主なスタッツ】
広島ドラゴンフライズ
◆得点
#21コナー・ラマート 24点
#2朝山正悟 12点
◆リバウンド
#21コナー・ラマート 13リバウンド
#0アジーズ・エンダイ 9リバウンド
#5山田大治 5リバウンド
#12ダニエル・ディロン 5リバウンド
◆アシスト
#12ダニエル・ディロン 5アシスト
熊本ヴォルターズ
◆得点
#2古野拓巳 23点
#7小林慎太郎 15点
#20ジョエル・ジェームス 15点
#22レジナルド・ウォーレン 11点
◆リバウンド
#2古野拓巳 10リバウンド
#9神原裕司 9リバウンド
#20ジョエル・ジェームス 8リバウンド
#22レジナルド・ウォーレン 6リバウンド
<ヘッドコーチ・選手コメント>
【広島ドラゴンフライズ】
☆佐古賢一HC
「非常に苦しい展開で1Qからずっと追う展開になり、今シーズンで最もタフなゲームにだった。3Qで少し選手の気持ちが落ちかけたがよく持ちこたえてくれた。その辺りから3Pが決まり始めて、4Qしっかりと追いつくことができた。追い上げができた辺りに選手の成長を感じられる。4Qではディフェンス面でもこちらから仕掛ける場面もあったが選手がよく戦ってくれた。4Qで「やるしかない」と開き直ることができ、また開き直って思い切り打ちにいけたタイミングも良かった。熊本とはまあ2ゲーム残っているので、それまでにしっかりと修正をして、良い形でまた挑めるように頑張っていきたい。」
☆#2朝山正悟
「勝てて正直良かったと思っている。今日はどんなに泥臭くても、ただただ勝ちたくて戦った結果、最後は自分たちらしく戦うことができた。今日はプレイしていても重くて歯がゆい展開だった。こちらが我慢しても熊本も我慢して、自分たちがやりたいバスケットを熊本にやられた。どんなに点差が離れても食らいついていきたいと思っていた。個人的にも追い上げる展開の中で自分も決められて良かったが、今日はディロンのタフショット、北川の3P、ラマートがずっとチームを引っ張ってくれたからこその勝利だと思う。」
☆#11北川弘
「落とせない戦いが続く中でライバル熊本に昨日は負けて、どう切り替えて勝つかということを考えて挑んだ。前半はうまくいかなく、個人的にもまだまだで課題が残る展開だったが、後半のどこかで吹っ切れて自分らしさを出すことができた。今日4Qで決めるべきところで決めきれたのは喜べるし、一つの成長、ガードとしての成長かなと思う。今日のゲームではよりファンとの一体感を感じることができたし、広島らしいアリーナの雰囲気というのが出来つつあると感じた。今日の勝利はチームの歴史の中でも成長できたような価値ある一勝となった。」
【熊本ヴォルターズ】
☆保田尭之HC
「この2日間を通して、やらないといけないことは明確でディフェンスの部分、特に強調しなければいけないのはリバウンドだったと思う。広島は田中選手のようにアウトサイドからもオフェンスリバウンドに迫ってくるので、広島に与えるセカンドチャンスを減らそうと思っていた。オフェンスではピックアンドロールなども機能させることができた。オーバータイムは今季初で最後はディロン選手のタフショットを決められて敗れはしたが、最後まで戦う姿勢を見せられたし、実際に残り6秒というところまで戦えた。ゲーム自体はどっちに転んでも分からないものだった。最大のライバルだと思っている広島に対してアウェイで1勝1敗ということは誇りに思えるし、まだ2ゲームあるので、それまでに力をつけてワイルドカード争い、B2西地区優勝を目指し戦っていきたい。」