水上七菜美ビデオアナリスト 契約合意(新規)のお知らせ
広島ドラゴンフライズは、2024-25シーズンにおいて、水上七菜美ビデオアナリストとの契約に新たに合意しましたのでお知らせいたします。9月よりドラゴンフライズのビデオアナリストと筑波大学の活動を並行して行い、全日本大学バスケットボール選手権大会の終了後より、ドラゴンフライズのベンチに入る予定となっております。
水上七菜美(みずかみ ななみ)
プロフィール
●出身地 北海道
●生年月日 2000年1月14日
経歴
筑波大学大学院 アナリスト (2023-25)
水上七菜美ビデオアナリスト
広島ドラゴンフライズのブースターの皆様。この度、広島ドラゴンフライズのビデオアナリストとして加入することになりました、水上七菜美と申します。このような機会を与えてくださったチーム関係者の皆さまに心から感謝申し上げます。これからのシーズン、チームの一員として全力を尽くし、広島ドラゴンフライズの勝利に貢献できるよう、一生懸命頑張ります!応援よろしくお願いいたします!
岡崎 修司ゼネラルマネージャー コメント
水上七菜美アナリストとの契約の運びとなりました。9月からは大学院と両立する形となりますが、ドラゴンフライズにも貢献してくれます。水上アナリストの加入により、詳細な情報をリアルタイムに収集することが可能となり、コーチ陣の意思決定の手助けをしてくれると考えています。
2024-08-26
2024-25シーズン キャプテン決定のお知らせ
広島ドラゴンフライズでは、2024-25シーズンのキャプテンに#10上澤俊喜選手が決定いたしましたので、お知らせいたします。
キャプテン
#10 上澤俊喜 選手
● 出身地 富山県
● 生年月日 1998年6月2日
● ポジション PG
● 身長 176cm
● 体重 77kg
● 出身校 中部大学第一高等学校-日本大学
● 経歴
富山グラウジーズ 特別指定選手(2020-21)
- 富山グラウジーズ (2021-22)
- 広島ドラゴンフライズ(2022-)
上澤俊喜 選手 コメント
この度、今シーズンのキャプテンを務めることになりました。優勝をすることが出来た次のシーズンというのは本当に難しく、試されるシーズンになると思っています。チームは若いですが、昨年の経験を活かし、ワクワクするバスケをお見せします!そしてスポーツが盛んなこの広島でバスケを通じてもっと盛り上げられるように頑張ります!もう一度、皆さんと最高の景色を見るためにチーム一丸で頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします!
岡崎 修司 ゼネラルマネージャー コメント
今シーズンも昨シーズンに続き、積み上げのシーズンにすべく、チームスタッフともしっかりと話をした上で、上澤俊喜選手をキャプテンに任命いたしました。今までの広島の歴史を継承しながら、新たな要素を加えてチームの文化を作り、さらなる強豪チームへと成長できるよう尽力いたします。
キャプテンの上澤選手には、昨シーズンの経験を踏まえて今まで以上のリーダーシップを持ちながら、チームを目指すべき方向に導いてくれると思います。今シーズンの飛躍を誓い、クラブとしてもしっかりと上澤選手をフォローしていきたいと考えています。
また、昨年同様にリーダーシップは全ての選手やスタッフが持つべきものだと思います。チーム全員がそれぞれの強みを発揮し、補完しあうことで、本当に強い組織・チームを作っていけると信じています。結果を出し続けることは簡単ではなく、今シーズンも多くの壁にぶつかると思いますが、良い時も悪い時も「HIROSHIMA PRIDE」を持ち、粘り強く前を向いて走り続けてまいります。引き続きご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
2024-08-23
B.PREMIERを見据えたスタッフ体制について
いつも、ドラゴンフライズへのご声援をありがとうございます。
今シーズンはチームスタッフの増員を行い、シーズンをスタートすることとなりました。B.PREMIERではスタッフの数を含めたソフト面への投資も必要条件とされることから、クラブとしては中長期的な視点を持って強化を進めております。新たな顔ぶれも多いということもあり、改めてスタッフ編成の意図と役割、今シーズンの組織体制についてご説明をさせていただきます。大きな方向性としては、コーチング・コンディショニング・マネジメントと、3部門で、それぞれ専門性を持ったスタッフたちが、更にハイパフォーマンスを出せる組織づくりを目指して編成を進めてきました。コンディショニングスタッフとマネジメントスタッフの役割は明確ですが、増員することとなったコーチたちの主な役割をお伝えさせていただきます。
朝山正悟ヘッドコーチ
まずは、朝山正悟ヘッドコーチ(HC)ですが、HCとして意思決定とチームを背負う責任感を持って、今シーズンを闘ってくれると思います。今までのクラブの歴史も背負い、指揮を振る姿にご注目ください。
朝山正悟HCを支えるコーチングスタッフは充実した布陣を作ることができました。
田方慎哉コーチ
田方慎哉コーチは朝山正悟HCの1番の理解者であり、トップアシスタントコーチとして、常に寄り添い、コーチたちをまとめながら、HCの目指すバスケットを作り上げてくれると考えております。
池谷智明コーチ
池谷智明コーチは、アシスタントコーチとして、戦術や戦略面での情報収集から、選手のワークアウトなどでも新たなエッセンスを加え、チームに貢献をしてくれます。
山鹿誠弘コーチ
山鹿誠弘コーチはオンコートでの通訳業務が大きな役割になります。外国籍選手と日本人選手の架け橋となり、戦術を浸透させてくれると考えています。また、他のアシスタントコーチと同様にスカウティングやワークアウトでも貢献してくれます。
坂本ジェイコーチ
坂本ジェイコーチは、2mのサイズを活かし、元選手だからこそ提供できるワークアウトで貢献してくれます。また、日本と海外の文化を知る者として、外国籍選手のメンターになってくれると思います。
松井康司コーチ
松井康司コーチは、国内でもトップクラスの分析能力を持った人材です。ビデオアナリストとしての業務も行うこととなっており、松井康司コーチの働きにより、今までクラブが扱えなかった数字やデータの蓄積が可能となります。
また、契約の関係で現時点では発表できておりませんが、トップアナリストの契約が決まっております。トップアナリストと松井コーチの連携で、より詳細な情報を収集することが可能となり、コーチ陣の意思決定の手助けをしてくれると考えています。チーム強化には必須の人材ですので、発表までしばらくお待ちください。
B.PREMIER を見据え、練習 設備などのハード面だけでなく、ソフト面でも他のトップチームに引けをとらない専門性と分業体制を整備することで、選手・チームの成長に繋げていきたいと考えています。
今後とも、広島ドラゴンフライズのご支援・ご声援をよろしくお願いいたします。
2024-07-24
#1市川真人選手 #21渡部琉選手 新入団記者会見コメント
2024年7月19日(金)に#1市川真人選手 #21渡部琉選手の新入団記者会見を実施いたしました。
登壇者
・岡崎 修司ゼネラルマネージャー
・ #1市川真人選手
・ #21渡部琉
ごあいさつ
岡崎修司 ゼネラルマネージャー
皆さんこんにちは。本日もお集まりいただきありがとうございます。2名の新加入選手の入団会見を行うことができてほっとしています。入団に至った経緯や2人にもしっかりと話を聞いていただければと思っております。本日はよろしくお願いします。
市川真人選手
ベルテックス静岡から移籍してきました。市川真人です。 自分の特徴としては、3Pシュートがこのサイズ(身長206cm)でも打てることや、スペーシングを広げることだと思っております。まだまだプロ2年目で緊張するところもたくさんありますが、早くチームに馴染み、楽しくプレーできたらいいなと思っています。
渡部琉選手
仙台89ERSから移籍してきました、渡部琉です。この素晴らしいチームに呼んでいただいた広島ドラゴンフライズの関係者の皆さんに感謝をしたいです。昨シーズン、チャンピオンシップ優勝という素晴らしい成績を上げた中で、今シーズンは自分自身としてもさらに飛躍しなければいけない中、1つ、2つステップアップをしてチームに貢献したいと思っております。
岡崎GMより入団の経緯説明
市川選手につきましては、積極的にシュートを打てるビッグマンということで、十分に戦力としても期待しています。今季の外国籍ビッグマンのラインナップは昨季とほとんど変わっていない状況です。リーグでもトップクラスの外国籍選手が揃っていると考えており、ポジション争いは激しいと予想されますが、現状を受け入れ、決意を持って広島に来てくれました。 同時にポジション争いだけではなく、新たなオプションを広島にもたらせると思っています。 具体的には昨シーズン、ドウェイン・エバンス選手がアウトサイドの3番ポジション (スモールフォワード) で外回りのプレーも非常に良くなり、精度が上がってきたのもあります。
市川選手の成長によって、新たなオプション、新たなラインナップを組めるシーズンになると思っています。このオフシーズン、さらにはシーズン中に成長していくことに期待していますし、 新たな広島ドラゴンフライズのオプションになると思っています。
渡部選手につきましては、広島でプレーをしたこともあるので、ご存じの方も多いと思います。仙台から移籍をしてくれて、まずはシュートの部分にすごく期待をしています。同時に仙台でプロの経験を積みながら、徐々に経験や体つき、バスケットボールIQなど非常に能力を上げて帰ってきてくれたと思っています。 変速的な契約にはなりましたが、6月にドバイ(BCL)にも帯同してもらいました。加入して1日、2日の練習でチームのプレーに適応するなど、高い適応能力を持っていると思っています。
BCL でイメージしたような起用方法ではなく、しっかりとチームのローテーションの一角を担うつもりで、渡部選手に声をかけているので、 このオフシーズンでチームの形を作っていく中で、自分のポジションを確立してチームの核になってほしいと思っています。特に3Pシュートを筆頭として、さらにプレーの幅を広げようと本人も努力をしているので、基本はシュートを見ていただきながら、 柔らかいプレーが特徴の渡部選手にも注目して、今季の飛躍を期待していただきたいです。
質疑応答 岡崎GM
2 人の加入によって、チームが目指す所は。
チャンピオンシップを通して、昨季の良かった部分を継承していかないといけないと思います。良かった部分を引き継いでチームに馴染んでもらうことは重要だと思います。同時に変化しないだけでは、今シーズンを戦い抜くことはできないと思いますので、2人それぞれの良さをチームに落とし込んで、新たなドラゴンフライズを作りたいなと思っております。
市川選手・渡部選手 質疑応答
入団会見を迎えて、今の心境は。
市川:すごい緊張をしているので、なんと言葉に表していいか難しいです。優勝したチームのため、プレッシャーがかかる中、ローテーションの中に入るのが難しいと思っています。ですが、簡単に諦めずに最後まで食いしばって、いつかはスターティング5の座を取れるぐらいに努力して頑張りたいと思います。
日本一への道のりも目にしたことがあると思います。ドラゴンフライズの良さは。
市川:3Pシュートや、スペーシングのところを活用できたらいいと思っています。(ドラゴンフライズの)バスケを見ていて、そのスペーシングを広げるところや外にキックアウトするのが多いチームだと感じました。 自分と合うなと思ったので、 僕自身そこでいい役割を果たせるのではないかなと思いました。
広島の街の印象や楽しみだと思うところは。
市川:住んでいる場所が自然豊かで住みやすいです。まだ広島の名物は食べることができていないので、早く食べたいです。お好み焼きは今すぐ食べてみたいです。良ければ皆さん教えてください(笑)
自身の持ち味を改めて教えてください。
市川:この身長で3Pシュートを打てる所だと思います。日本人選手でこのサイズの選手はあまり多くないと思っています。この高さから3Pシュートを打てることを持ち味にしてプレーをしてきて、代表選手にも選ばれているので、今後は3Pシュートの確率も上げてより頑張りたいと思います。
特別指定選手として在籍していましたが、改めて入団した気持ちは。
渡部:昨季優勝したこともあり、緊張する部分もあれば楽しみな部分もあります。仙台でルーキーシーズンを過ごしましたが、うまく成績を残せないところもありました。今季は覚悟を持って取り組むつもりでいます。
広島、そしてブースターの印象は。
渡部:会場では多くのブースターを見かけますし、街中でもグッズを身につけている人を見かけます。特別指定選手としての在籍時よりもバスケットボールの熱が全体的に高くなっていると感じました。
自身の持ち味を改めて教えてください。
渡部:僕の持ち味はシュート力だと思います。しかしシュートが上手いだけでは戦えないので、もう一つ突出した武器を持てるように頑張らないといけないと思います。例えばボールを持ってクリエイトする部分は昨シーズンから練習してきましたが、チームからボールを託してもらえるような、信頼を勝ち取れるようなところまで行けるようにがんばりたいと思います。
仙台89ERSで成長できた部分は。
渡部:確実にディフェンス力が上がったと思います。一対一やチームのペースの遂行など、たくさんありますが、ディフェンスが一番成長したと思います。
仙台でもブースターから愛されていたと思います。仙台での思い出は。
渡部:仙台も応援の熱がすごく、街中で声をかけていただいて、会場でもタオルも掲げて応援していただきました。愛されているかは分かりませんが、たくさん応援していただきました。
朝山ヘッドコーチの印象は。
市川:BCLに帯同できていないので、直接会っていませんが映像越しで見ると本当に熱い方だと思いました。チームのために努力をしている方だと思っているので、これからチームを作るにあたり、一人一人すごく丁寧に教えてくれると思っています。
広島で力を付けて、代表への挑戦について。
市川:オフェン スでは、 (代表に) 行くたびに 成長していると言われています。しかし、ディフェンスの部分でリバウンドが取れず、ディフェンス面での活躍も期待していると言われます。ディフェンス面でアピールすることによって、もともと自信がある持ち味の3Pシュートがより輝くと思っているので、そのディフェンス面のところでもっと活躍をして、候補で終わるのではなく、最後の12人まで残るように頑張っていきたいと思います。
2024-07-24
松井康司 アシスタントコーチ/ビデオアナリスト 契約合意(新規)のお知らせ
広島ドラゴンフライズは、2024-25シーズンにおいて、松井康司 アシスタントコーチ/ビデオアナリストとの契約に新たに合意しましたのでお知らせいたします。
松井康司(まつい こうじ)
プロフィール
●出身地 愛知県
●生年月日 1992年12月11日
経歴
トヨタ自動車アンテロープス(2017-22)
テクニカルスタッフ(アナリスト)
トヨタ自動車アンテロープス アシスタントコーチ(2022-23)
KK パルチザン (セルビア) / オリンピアミラノ (イタリア) コーチ留学
メルボルンユナイテッド(NBL)(2023-24)
広島ドラゴンフライズ アシスタントコーチ(2024-)
代表歴
女子日本代表 ジョーンズカップ テクニカルスタッフ(2018)
女子ユニバーシアード代表 テクニカルスタッフ (2020,2021)
松井 康司アシスタントコーチ コメント
広島ドラゴンフライズのブースターの皆様、関係者の皆様。この度、広島ドラゴンフライズのアシスタントコーチ/ビデオアナリストとして加入することになりました松井です。新たな挑戦を迎え、この素晴らしいチームの一員になれることを大変嬉しく思います。
これからのシーズン、チームの目標達成に向けて全力を尽くし、皆様と共に戦えることを楽しみにしています。広島ドラゴンフライズの成功に貢献できるよう、一生懸命頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。
岡崎 修司ゼネラルマネージャー コメント
松井康司アシスタントコーチとの契約の運びとなりました。松井コーチはアナリストとしての経験も長く、今シーズンはビデオアナリストとして分析業務をフォローしてもらう予定となっております。国内でもトップクラスの分析能力を持った松井コーチの加入により、今までクラブが扱えなかった数字や、データの蓄積が可能となります。対戦相手の強み弱みを明確にするだけでなく、自チームの振り返りもより効率的に実施をすることができます。EASLを含めて、非常に試合数の多い今シーズンのサポートをしてもらうだけでなく、中長期的な視点でもチームの強化と選手個人の成長につなげてまいります。
2024-07-19
背番号「2」永久欠番のご報告
いつも広島ドラゴンフライズへの応援をありがとうございます。
このたび、広島ドラゴンフライズでは、朝山正悟選手(現・広島ドラゴンフライズヘッドコーチ)が長きに渡って背負ってきた背番号「2」をクラブ初の永久欠番とすることを決定いたしましたのでお知らせいたします。
朝山正悟選手は、B.LEAGUEより以前のナショナル・バスケットボール・リーグ(NBL)時代から広島ドラゴンフライズでプレーし、創設したばかりのクラブにとって最も苦しい時期を一緒に乗り越えてきました。
2019-20シーズンのB2リーグ西地区優勝、B1リーグ昇格。そして、現役最終年となった2023-24シーズンのB.LEAGUE初優勝。
そのすべての瞬間に居合わせて、広島に貢献しつづけてくれた朝山正悟選手は、クラブ歴史を語る上で欠かすことができない大切な存在の一人です。
現役選手として20シーズン、ドラゴンフライズの選手としては9シーズンにわたって活躍した朝山選手。
ブースターの皆さま、パートナー企業の皆さま、そして地域の皆さまに愛された朝山選手が最後まで誇りとともに背負い続けた背番号2。
その2番を、朝山選手の築いたクラブの礎の証とすべく、永久欠番とすることを決定いたしました。
今後とも、広島ドラゴンフライズへ熱い応援とご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
朝山 正悟(あさやま しょうご)
プロフィール
●出身地:神奈川県
●生年月日:1981年6月1日
●出身校:世田谷学園高校-早稲田大学
経歴
日立サンロッカーズ(2004-05)
-オーエスジーフェニックス(2005-08)
-レラカムイ北海道(2008-09)
-アイシンシーホース(2009-13)
-三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋(2013-15)
-広島ドラゴンフライズ(2015-24)
-広島ドラゴンフライズ ヘッドコーチ(2024-)
2024-07-19
朝山正悟 新ヘッドコーチ就任記者会見コメント
2024年6月19日(水)に朝山正悟 新ヘッドコーチの就任記者会見を実施いたしました。
登壇者
・岡崎 修司ゼネラルマネージャー
・朝山正悟 新ヘッドコーチ
ごあいさつ
岡崎修司 ゼネラルマネージャー
本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。
プレスリリースの方で発表させていただいた言葉が全てになります。色々な経緯がありましたが何よりこのクラブの歴史を理解していて、今まで積み上げてきたものを引き継いでいける、そして、さらにここからクラブを進化させていけるコーチだと思い、クラブとして任命をさせていただきました。ドラゴンフライズは来シーズンで11年目になりますが、新たなステップに行く必要があると思っております。
チームを継承して強くしていくということは、本当に簡単な道ではないと思います。良いプロセスを踏んでいても、長いシーズンにはうまくいかない場面も起こりえます。今シーズンも同じような状況がありましたが、朝山HCには苦しい中でも「粘り強さ」に加え、「厳しさ」を持ち合わせてるので、必ず乗り越えられると思います。また、僕たちクラブが大事にしたいことも朝山ヘッドコーチ(HC)は理解していると我々は考えています。
もちろん、チームとしては一丸となって日本一を目指していきたいと思っています。それ以上に、戦う中で誰からも「応援したい」と思ってもらえるようなチームを作っていってほしいと思っています。
朝山正悟 新ヘッドコーチ
皆さんおはようございます。 まずはお集まりいただき本当にありがとうございます。
今、岡崎GMからあったように、(就任の)経緯や自分の想いというのは、先日発表させていただいた通りです。この決断に至ったところも、しっかりと自分自身で考えて「このクラブのため」「自分自身のため」それ が「日本のバスケットボール界の今後の発展」に繋げられるように、自分自身がチャレンジしていけるようにと(就任の)決断をさせていただきました。
もちろん、今シーズンは最高の結果をチームとしては残しましたので、きっと皆さん不安に思っている方も多いと思っています。
しかし、個人的には(HC就任を)決断した時期の問題もあるとは思いますが、自分自身の20年のキャリアでもそうであったように、最高の結果を残して終わることができた今シーズンが、例え最下位であっても、準優勝であっても、CSに届かなかったとしても、そして来シーズン、HCになっても、自分自身として目指すところは何一つ変わりません。毎シーズン、毎シーズン戦っていくことに変わりはないです。先日の発表でも述べたように、厳しく見守っていただけたらと思っています。
個別質問 岡崎修司ゼネラルマネージャー
ヘッドコーチ就任の交渉の経緯について
1 月時点では、次のシーズンの編成を進めるような方針を掲げています。その中、1月はチームとして非常に苦しい時期でした。可能性としてチャンピオンシップ(CS)への出場が難しくなった段階で、スタッフ陣の変更を決断しております。1月下旬から2月頃に少しずつ話を、そして打診をさせていただく中、朝山ヘッドコーチ本人もしっかり考えた中で、受け入れる決意を持って今回決断をしてくれたと我々は思っています。決断が早まったので、そこから来シーズンの編成を一緒に進めていったという経緯があります。
チーム編成でバックアップしたい部分や、今後のプランについて
今までと何ら変わりはないです。まずヘッドコーチのやりたいバスケットボールをクラブとしてしっかりサポートしていくのが僕らのスタンスです。 同時にクラブとしても大事にしないといけないものもあると思っています。
それは理念として掲げている「粘り強さ」や「HIROSHIMA PRIDE」ですが、それを表現する方法はコーチによって違うと思っています。今シーズンはすごくいいものがあったと思いますので、その辺りを朝山HCは実際に見て、理解しているというところで、引き継ぎも上手くいくと思っています。そこからさらに、いい部分を付け足してもらえると期待しています。
質疑応答 朝山正悟 新ヘッドコーチ
ヘッドコーチに就任された今の気持ち
「朝山ヘッドコーチ」と呼ばれるのが、ものすごく面映ゆいというか、変な感じがします…(笑)
ついこの間までプレイヤーでしたので、変な感じはしていますけど、前々からこのチームに携わりながら色々なことがありながら、もちろんプレイヤーとしてコート上でみんなと共に闘っていくところも当然そうです。
HC というと、あまりにも大きな役割になってしまうかもしれませんが、これまでもそのような役割を担ってきたというか、みんなと自分自身ができるところを探しながら、コミュニケーションを取りながらやってきたところもあるので、今は「こうする」というよりかは、これから色々と作り上げていくものがあるのではないかという風には感じています。
指導者やコーチをイメージし始めたのはいつ頃だったか。
ずっと小さい頃から思っていました。ただ、このプロのトップカテゴリーの中で自分が指導者として指揮をとりたいと思ったのは、やはりこの世界に入ってからです。ご存知の通り、今B1リーグで指揮を取るためには、S級ライセンスの取得が必要になります。その辺もしっかりと自分自身としては視野に入れながら、現役時代から準備をしてきたのは正直なところです。
今回そういったところを踏まえて、クラブからオファーをいただいたときに、現役が終わったタイミングですぐにその(HCという)ポジションに入るというのは、どうなのかな…と、自分としても本当に難しい決断でした。 ただこれまでと同様に、自分自身が「チャレンジし続けたい」というところと、特に現役晩年、(指導者としての将来を見据えた)部分を自分としても視野に入れながらやってきたところもありました。最終的には「チャレンジしたいな」と決断したのが正直なところです。
ヘッドコーチのオファーをもらった時の気持ちと引き受けようと思った最終的な決め手は。
初めてオファーをいただいた時は、正直「いきなりいいのかな」みたいな感想も正直ありました。ただ(ドラゴンフライズに対して)「こういうクラブになっていきたい」、「自分自身もこういうクラブにしていきたい」とか「こういうチームにしていきたい」という思いはありましたし、もっと大げさなことを言わせていただくと、「こういうバスケットボールを展開していきたい」とか、「日本のバスケットボールというのは、こういう風にしていくべきだ」と、コーチライセンスを取得している段階で思いました。
また、ずっとこの日本のバスケットボール界を見てきた中でも、自分自身が思い描いてきたものはありました。そういった意味では、しっかりとそこに向かって、トライできているのではないかという思いもあります。色々と本当に考えて、考えたその中で、もちろん色々な人にも相談をしました。ただ、シーズン中でしたので、相談できる範囲も限られた中ではありましたが、(就任の)決断をさせていただきました。
長くドラゴンフライズに身を置かれて、ドラゴンフライズの継承していきたい所、このようなチームでありたいという大きなビジョンはお持ちですか。
細かい部分に関しては、もちろんこの先、色々やりながらになってくると思いますが、まずは今シーズン自分たちとしては最高の結果を出しました。その中で、自分たちの強みというものも、もう皆さんがご存知の通りだと思います。そこをしっかりと自分たちとしてはまず継承していきたい、それを残していきたいと思います。
しかし、(今シーズンの)レギュラーシーズンは苦しい時期も正直ありました。その辺は色々とアジャストしていき、自分自身としては一番近くで選手たちと話をしながら改善の話をして、コミュニケーションをとっていた部分もありますので、その中で(来シーズンは)何を選択していくのか、何を切り離していくのか、 そういったところをしっかりとスタッフたちと話しながら判断していけたらなと思っています。
大きなビジョンとしては、とにかくこのクラブに関わった人で、このクラブを応援してくれる人達がこのドラゴンフライズを愛してくれて、このドラゴンフライズの試合が楽しみで、ずっと応援してくれるような、その試合を見てワクワクするような、ハッピーになれるような、そのようなクラブになっていきたい。そういうバスケットボールをお見せできたらいいなと思っています。
カイル・ミリングHCのチームビルディングを見てきて、継承していきたい部分は。
カイル(・ミリング)HCの元で3年間プレーさせていただいて、またその期間、プレイヤー寄りではありますが、アシスタントコーチを兼任させていただきました。色々な話もさせてもらいましたし、色々なバスケットボールも学ばせてもらいました。その中で、特に彼のディフェンスに特化した部分は、本当に学ばせてもらいました。数字としても出ているように、彼のディフェンスに対するアプローチは、今回のCSで特に結果が出た部分でもあると思います。そこが強みになるというのはこの先も変わらないとは思っています。ただ、レギュラーシーズンの終盤やCSのところで、自分たちの強みが上手くはまったのが正直なところではありますが、その一方で、意図してレギュラーシーズン通して遂行できたかというと、なかなか難しい部分も正直あったと思います。負傷者も出たりしました。色々なものを自分たちが最後プラスにして、最後戦えたからこの結果になりました。
来シーズンに関しては、しっかりと自分たちがこれまで積み上げてきた土台を持ちながら、さらにまた強固なものにして、まずは西地区の頂点を狙うようにしながらレギュラーシーズンを戦い、天皇杯や初めて経験するEASL(東アジアスーパーリグ)がスケジュールに入ってくる、イレギュラーなシーズンになります。自分たちの強みはしっかりと継承しながら、強固にしてやっていく。これが今見えているイメージです。
前回は兼任のヘッドコーチでした。今回は専任のヘッドコーチですが、楽しみな部分はありますか。
僕自身は楽しみでしかないです。
僕のところにも、優勝した後だからという意味で皆さん言っているとは思うのですが「プレッシャーがかかるよね」など、色々な声は届きます。ただ、これまでの現役時代もそうであったように、最下位から次のシーズンが始まる時、自分に全くプレッシャーがなかったかと言うと、そんなことは決してなかったと思います。
当然、自分としてはHCというポジションは初めてですし、これから自分がトライしていく部分ではあるのですが、そこに向かっていく過程だとか、想いだとか、自分がそこに対する捉え方というのは何一つ変わらないと思います。どんな時でも一番上を目指す。 ここは本当に変わらないと思うので、そのような意味では本当にワクワクしています。
コーチとして、自分がここは第一歩。前回兼任でやらせてもらった時は、本当に「緊急事態」だったので、自分自身がそこでコーチとして何かをしたというのは特に思っていません。なので、今回初めてこうして専任としてやらせていただくことで、 初めて自分自身がやりたいこと、「こうしていきたい」ということに全力でトライしていける、出していけるのではないかなと思っていますし、もちろんそこにたくさんの失敗もミスもあると思います。でも、どんな時も 自分らしく前を向いてやっていきたいなと思っていますし、そこが根底にありながら突き進んでいけたらなと思っています。そのため今は、次のシーズンがもうすぐ始まりますが、ワクワクでしかないというのが正直なところです。
(シーズンが終わり)動き続けた朝山さんがやっとゆっくりできる時間が作れると思いましたが、怒涛のスケジュールでドバイから帰ってきて、HC就任。家族の反応などは。
改めて、自分の人生というのは「止まれない」というか、多分バタバタしているのが好きなんでしょうね(笑)。今回、色々決断する時もそうでしたし、自分の人生を振り返っても、何かにチャレンジしていきたいし、チャレンジを続けていきたいというものが自分の本心にあって、自分自身が突き進んでいきたい、茨の道があれば必ず茨の道を選ぶ、それはずっとこの先も変わらないのかなと思っています。HCになったことで、自分自身はまた「一番の若手になれる」と思っています。そのような意味では、数多くいる先輩方のところからたくさんまた学び、イチから、ゼロからスタートできる、その喜び、ワクワク感、こういった感情が今は本当に強いですね。
家族は正直、諦めています(笑)。…察してください(笑)。
最後に意気込みを。
先ほど言わせてもらったところが自分の今の気持ちの全てです。語弊があると嫌なんですが、昨今このB.LEAGUEが、バスケットボールが盛り上がってきています。それは本当に僕自身、嬉しい光景で嬉しい景色です。その状況の中で、海外のバスケットボールの指導者がこれだけ日本のバスケットボールの中に入ってきて、そこから自分たちが学べているものは大きいです。これも喜ばしい状況だと、正直思います。ただこの先、本当に長い目で見た時に、日本人のコーチがもう少し先陣を切っていけるような環境に、もうすでにそのような先輩方は多数いるとは思いますが、その中に自分自身がとにかく食い込んでいきたい。それで日本のバスケットボール界にもっともっと自分自身が貢献できるように、この先の日本のバスケットボール選手を目指す、日本のバスケットボール界の未来を背負って立つ子どもたちが、もっと夢を持ってもらえるように。今度は自分自身が指導者として、その役割を担っていけるようにやっていきたい。それが、指導者となる上で大きく持っているビジョンの1つかなと、そういう風に思っています。
目指すコーチ像はありますか。
やりたいバスケットボールの戦術、戦略の部分に関してはこれからだと思っています。まだ現段階ではお話しさせていただくには少し早いかなと思っています。そのため控えさせていただくのですが、コーチ像としては「自分らしく」と言いますか、クラブのビジョンとマッチしていると思っていますし、「どんな時も前を向いて明るく」というか、そういったところを存分出していきながら、このクラブが本当に何度も何度も、これまでもこの苦境に立ちながら屈せずに立ち上がってきた姿、そこに皆さんも共感してもらった部分もあると思います。僕自身もこの競技人生振り返ってみると、本当に辛いことの方がほとんどだったと思います。これからコーチに、指導者になっていく中で、よりもっと険しい、厳しい茨の道が待っていると思うんですが、そのような時もどんな時も前を向いて、転んでも転んでも立ち上がって、またその姿を見て選手たちが、一緒に働いてくれてくれるスタッフたちが立ち上がって、また一緒に闘っていく。そのような姿を見て皆さんが応援してくれる。そういった形になっていけたらいいなと思っています。
朝山正悟を応援してきたブースターの皆さんは楽しみにしている人たちも多いと思います。一方で不安や様々な想いを持っているブースターもいると思います。朝山さんがそのブースターに対して今どんな想いでいるか。そしてメッセージとしてどういう言葉をブースターに向けて発したいか。
皆さん、楽しみにしている方もいれば、プレッシャーがかかる、そしてまた、「いきなりHCをできるのか」という、そのような不安を抱いている方も多いとは思います。ただ、自分自身のスタンスとしては、競技人生の時と変わらないものと、まったく別個になるものと、自分自身でしっかりと区別をして、ここからトライしていくだけだと思いますので、皆さんもとにかくそのような過程も含めて楽しみにしていただけたらなと思っています。 今、自分自身が言えることはそこかなと、そのように思っています。
期待する選手は。
本当に全員です。自分自身としては、誰一人 欠けることなく、 本当の意味でのチーム一丸を体現していきたいと思います。選手全員がとにかく思いっきりプレーしてもらうのを自分自身として目指していきたいです。色々な声があると思いますが、それはもう自分自身が全部受け止めます。とにかく、選手たちはコート上で、コート外のところでも思いっきりやってもらって、それをみんなが応援していただけるようなものを作り上げていきたいと思っています。
自分たちが目指すものはもう明確になってきていると思っていますので、そこに向かってみんなが全力でまた走っていくだけだと思っています。
2024-06-21
2024-25シーズン チーム編成について
いつも広島ドラゴンフライズへのご支援・ご声援をいただきまして、ありがとうございます。
2024-25シーズンのロスター13名および、トップチームスタッフが決定いたしましたのでお知らせいたします。来シーズンの編成について、岡崎修司ゼネラルマネージャーより、ご説明をさせていただきます。
1.はじめに
本日をもちまして、2024-25シーズンのトップチームの編成を終えましたのでご報告いたします。まず、今シーズンをもってアイザイア・マーフィー選手や船生誠也選手、カイル・ミリングHCをはじめとする多くのスタッフが退団の運びとなりました。退団発表時の繰り返しにはなりますが、クラブとしては本当に難しい決断となりました。結果的に、広島を長きにわたって支えてきた選手・スタッフの退団でしたので、驚きと落胆の思いをお持ちになった方も多かったのではないかと感じております。これまでの広島ドラゴンフライズへの貢献に感謝し、力を出し尽くしてくれた彼らのキャリアの成功を心から祈念しております。
来シーズンの広島ドラゴンフライズは、新たに渡部琉選手と市川真人選手を迎え入れた上で、朝山正悟HCと多くの新加入スタッフの体制で走り出します。チームの軸となる選手は継続しているため、今シーズンに積み上げてきたものをしっかりと継承しながら、新たなスタイルへの挑戦を進めていき、来シーズンは「継承」と「革新」のシーズンとなるように尽力したいと考えております。ご存知の通り、来シーズンはEASLへの出場が決まり、年間を通して海外遠征を続ける新たな挑戦も始まります。Bリーグ優勝・天皇杯優勝・EASL優勝の3冠を目指すチャンスのあるシーズンであり、今まで以上に総合力が求められると考えています。今シーズンに続き、若い選手が多いドラゴンフライズは、シーズンを通して成長する余白が最も大きなチームだと思いますので、個人とチームそれぞれが今シーズンから大きく成長した姿を見せられるよう、強い気持ちを持ってバスケットボールに取り組んでまいります。また、現時点ではご紹介をさせていただいたロスターとなっておりますが、例年通り、シーズンを通して、有力な選手との契約の可能性や怪我などの不測の事態があれば、クラブとしては全力で新規の契約に動くつもりです。今後も皆様に良い報告ができるようにしっかりと準備を進めてまいります。
2. 2023-24シーズンの振り返り
来シーズンの編成を進めるにあたり、改めて2023-24シーズンの振り返りを行いました。結果としては、西地区3位、ワイルドカード上位でCSに出場したうえで優勝することができ、昨シーズンからのステップアップを感じると同時に、新たな課題を見つけたシーズンとなりました。
まず、「粘り強く、強固なディフェンスから組織的なオフェンスを展開する」というスタイルは非常に高い練度で体現できたと考えています。具体的に数字で見ていくと、レギュラーシーズンの失点数は、リーグ3位の平均73点と大幅に改善されています。失点数については、後述する試合のペースの影響を受けるものではありますが、真のディフェンス効率を表すディフェンシブレーティング(100回攻撃された場合の平均失点数)は104とリーグでも5番目に高い数字となっております。今までのBリーグの歴史、データを見ても、CSで優勝争いをするチームは例外なくディフェンスレーティングがリーグ上位で、リバウンドが強いという傾向があることがわかっており、ここ数年は強固なディフェンスの構築を掲げて、取り組んできました。今シーズンはチーム全員が取り組んできた組織でのディフェンス力が数字に現れた形となり、非常に手応えを感じたシーズンとなりました。また、昨シーズンの振り返りで掲げていた、ディフェンス以外のリバウンド面や、フィジカル面についても、改善の余地はあるものの、B1のトップと比べても見劣りしないレベルにまで上がってきたと考えております。
成長を感じる一方、レギュラーシーズンの中では安定した強さを発揮できない時期も長く続きました。3Pシュートやフリースローの確率が上がってこなかったことや、オフェンス面での単調さが目立つような展開も多くありました。数字としても、昨シーズンはリーグトップを争うオフェンス効率でしたが、今シーズンはオフェンス効率でも順位を落としていたうえ、数字以上にゲームをご覧になられている方にとって、ストレスの溜まるような展開だったのではないかと思います。
良い面と悪い面があった今シーズンでしたが、まずはディフェンスの強化を優先に掲げた中で、ある程度の成果が出たことはクラブとしては着実な成長を実感しております。また結果としては優勝となりましたが、レギュラーシーズンでの勝率やプロセスを振り返ってみると、課題の方が多く、圧倒して勝利するような力があったとは言えないと考えています。来季も挑戦者として、粘り強く戦い抜くことや、正しいプロセスを積み上げていくことが求められると思います。チームとしては毎年現状維持ではなく、ステップアップをしていく必要がありますが、バスケットボールは非常に複合的な要素で成り立っているので、何かを変えれば、何かを失うリスクも持ち合わせています。来シーズンにおいても、絶対にうまくいくというような魔法はありませんが、これらの振り返りを踏まえて戦術や編成について検討を重ねてまいりました。
3.来シーズンの挑戦
そのような中で、来シーズンについては、今シーズンまでに積み上げてきたディフェンス力をしっかりと継続しながら、見ている皆様がワクワクするようなオフェンスを展開できるようにしたいと考えております。具体的には、「試合のペース」と「アグレッシブさ」の2点を追求したいと思います。
まず、「試合のペース」についてですが、今シーズンは1試合を通して遅く、重たい展開のバスケットを中心に勝負をしてきました。来シーズンはトランジションの速いバスケットにも挑戦をしたいと考えています。広島は外国籍選手を含めて若く、走力がある選手が揃っています。試合の流れの中で、早い展開に持ち込むことでリズムを掴める選手も多いと思いますので、今シーズンには見られなかった爆発力を持ったチームに成長できると思います。速いペースの中で、高いレベルのディフェンスをし、オフェンスでもより良い判断をしていくことは非常に難易度が高く、クラブにとっても選手にとってもチャレンジにはなりますが、シーズンを通して自分たちのバスケットボールを確立できるよう、尽力したいと考えています。
2つ目の「アグレッシブさ」についてですが、選手一人一人が攻守にわたり攻撃的にプレーし、個々の特性がより強く発揮されるようなバスケットボールを展開したいと考えています。具体的には、選手たちが自ら考えて判断し、思い切りの良いプレーを選択できるバスケットボールを目指します。今シーズンまでの私たちの悪い時間帯は非常に停滞感を感じるものでした。例えば、ボールを展開することが目的のような形となり、シュートを打つべきところで打てていないといった場面などはわかりやすいシーンの一つかと思います。もちろん、バスケットボールのセオリーとしてボールを動かせば得点期待値が上がるという理論もありますので、バランスは考える必要はあります。ただ、停滞感を打ち破るには、ゲームの流れや好不調などの状況も踏まえて、選手たち自らが判断できるようになることが重要だと考えています。選手たちの自主性を促すことは、彼らの成長につながり、キャリアをより良いものにすることにつながると思います。広島では他競技でも、「育成の広島」という言葉がありますが、ドラゴンフライズでプレーする選手たちが成長できる環境や組織作りに継続して取り組んでまいります。なお、個々の特性という意味では、ビッグラインナップを取れる布陣が今シーズンに続いて、来シーズンもあるので、その場合にはゆっくりとした重たい展開を作ることも選手たちの強みを発揮することになると考えています。
4.強化方針について
ここまで振り返りをしてきましたが、バスケットボールは対戦相手や試合の展開、攻撃回数、エントリーできる選手などの影響を含めて考えるものですので、単純な算数ではなく、仮説と検証だけで強くなれるものではないと思います。日々の練習や試合に取り組む中で、総合的に改善と成長をはかっていきたいと考えております。
強化方針を踏まえた編成については、上記の課題改善ができるような選手と、戦術に落とし込めるスタッフとの契約を進める方針を掲げました。具体的な方向性としては、既存の選手たちを継続し、積み上げをすることを主軸に置きながらも、課題解決やクラブの将来に直結するような選手の獲得の可能性にも動いてまいりました。2023年末時点で、前述した課題感と方向性はある程度持つことができておりましたので、取れうるすべての可能性について早期に整理し、検討や交渉を進めながら、来シーズンの準備を行ってまいりました。
また、ここまで戦略面の話をしてまいりましたが、強化方針としては戦略だけではなく、すべての試合で、観戦してくださるブースターやパートナー、様々なステークホルダーの方々に何かが伝わるゲームができたかどうかということが最も重要です。広島らしさとは、今シーズンのチームが見せてくれたように勝っても負けても「粘り強く、諦めない」ことだと思います。最後まで相手と競い合う中で、「HIROSHIMA PRIDE」を見せ、「観に来てよかった」と思っていただき、地域の皆さまに元気を与えることのできるチームを目指して今シーズン以上に努力をする必要があると強く感じております。
5.スタッフ編成について
上記のシーズンの振り返りや強化方針を踏まえて、まずはコーチングスタッフの検討をし、朝山HCとの新規契約を決断いたしました。個別の契約合意コメントでもご説明をさせていただきましたが、チームの課題感を共有したことと、これまで積み上げてきたものをしっかりと引き継ぐことができるという点、さらには目指していくバスケットボールのスタイル、チーム・選手の成長戦略がマッチしたことが大きな理由となります。クラブの歴史や理念にも共感し、同じ方向を向いて成長をしていけることを確信しております。
朝山HCを支えるアシスタントコーチ(AC)には、田方慎哉コーチ、山鹿誠弘コーチ、池谷智明コーチ、坂本ジェイコーチの4名との契約を決定いたしました。若いコーチも多いですが、国際経験も豊かですし、今シーズン以上に手厚い配置をとる中で、今まで以上のチーム力の向上に貢献してくれると思います。ACたちが幅広い業務を担当し、ヘッドコーチと選手の間に入ることで、選手個々の成長と、より良いチームへの成長につながると考えています。また、来シーズンは多くの選手が継続するため、選手同士の連携は非常に良い状態にあります。選手間の連携の比重が大きい今季までのディフェンスを含めた戦術・戦略の浸透は早期に完了できる見込みです。
さらに、アナリストについては現在最終調整中ですが、最大2名のアナリストとの契約予定となっております。業務の細分化をはかりながら、相手チームのスカウティング強化だけでなく、自チームの分析の頻度と精度も上げ、戦術面の落とし込みやインプット、アウトプット量を増やすことで更なる勝率の引き上げと選手個人の成長も導いてまいります。
トレーナーに関しても森田憲吾ヘッドトレーナーと石坂航平アシスタントトレーナー、高橋大輔ストレングスコーチの継続となりました。今シーズンはフィジカル面の強化を担当し、コート上でのパフォーマンス向上に大きく貢献をしてくれました。来シーズンは選手特性に合わせ、今シーズン以上の能力アップのトレーニング計画を進めており、B1トップクラスのフィジカルを目指して尽力してまいります。
マネージャーに関しては、光下朱里彩ヘッドマネージャー、大久保アシスタントマネージャーとの契約になりました。クラブとして業務の効率化を進めながら、強い管理体制を作ることで、選手・スタッフを支え、最高のコンディションを維持できるサポートを行ってまいります。
6.選手編成について
来シーズンの選手編成につきましては、一緒に成長することのできる継続選手と新たな力として新加入選手を受け入れることができました。
まず、インサイド陣はケリー・ブラックシアー・ジュニア選手、ニック・メイヨ選手、河田チリジ選手の契約継続と、市川選手の新規契約を決めることができました。大黒柱となるインサイド選手の継続はチームにとっては非常に大きな強みになると考えています。
まずブラックシアー選手は今シーズン、得点・リバウンド・アシストと攻守においてチームの大黒柱として機能しました。来シーズンは自らの強みをさらに発揮し、最高の活躍をしてくれると思います。
加えて、メイヨ選手は高確率の3Pシュートからインサイドのプレーまでオールラウンドにプレーすることができます。スムーズに行けば、シーズン中に日本人帰化をすることが可能となるため、クラブとしてしっかりとサポートを続けてまいります。
帰化選手の河田選手は、強さと高さ、リバウンド力をチームにもたらしてくれます。今シーズンはブランクのある中でシーズン途中からの契約でしたが、来シーズンはチームのスタートダッシュに貢献してくれると思います。
また、日本人ビッグマンの市川選手は成長著しい選手ですので、チーム内の激しい競争の中で、大きく成長し、チームに新たなオプションをもたらしてくれることに期待をしています。
ウイング、シューター陣には、ドウェイン・エバンス選手、山崎稜選手、三谷桂司朗選手、武内理貴選手の契約継続と、新たに渡部選手を迎え入れることとなりました。
エバンス選手は高い運動能力とバスケットボール IQ 、競争心をもち、来シーズンも勝利に導く活躍をしてくれると確信をしています。今シーズンは後半にかけて SF としてのプレー時間も多かったですが、来シーズンも同様にプレーの幅を広げてもらうこととしています。
山崎選手は今シーズン、安定したディフェンスと3Pシュートでチームに貢献をしてくれました。移籍1年目から結果を出すのは非常に難しい中で、チームの主力として活躍し、チャンピオンシップでの躍進にも大きく貢献をしてくれました。来シーズンもチームを支える選手になっていくと信じています。
三谷選手はシーズン途中に加入後、スターターを勝ち取り、チームの勝利に貢献してきました。広島出身の選手として、今シーズン以上の活躍と来シーズンは新人王を狙って欲しいと思います。
武内選手についても、シーズン途中に加入後は怪我で出遅れることとなりますが、高いシュート力を活かし、いくつかのゲームで素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。B1の強度に慣れる来シーズンは更なる成長に期待をしています。
そして、新加入の渡部選手は、特別指定選手として広島でプレーした経験もありますが、当時よりも大きくパワーアップして帰ってくることとなりました。チームの主軸を担うことのできる能力を持っていますので、3Pシュートと柔らかいプレーで即戦力として貢献できると思いますし、チームを勝利に導くようなパフォーマンスに期待をしています。
最後に、ポイントガード陣は今シーズンに続き、実力と将来性を兼ね備えたロスターとなりました。
寺嶋良選手は怪我に苦しむシーズンになりましたが、来シーズンは完全復活をしてくれるはずです。圧倒的なクイックネスに加え、高確率の3ポイントシュートなど、広島ドラゴンフライズのオフェンスを牽引するエースプレイヤーとしてチームを引っ張ってくれると思います。
広島3年目となる上澤俊喜選手は高確率の3Pシュートを武器にもつガードとしてプレー予定です。高いシュート力から引力のある選手としてオフェンスのきっかけを作ってくれると思いますし、今まで以上にチームの核になる選手へと育っていくと思います。また、常に準備をし、成長をやめない姿はチーム全体にも良い影響を与えてくれると考えています。
中村選手は今シーズン中に大きな成長を見せてくれました。リーグでもトップクラスの高いディフェンス力と得点能力を持ち、アップテンポなゲームを作ることが可能です。中心選手として勝利に導く活躍に期待したいと思います。
ロバーツ選手についても、今シーズンの経験を経て、来シーズンは自分の強みをしっかりとコートで発揮してくれるはずです。爆発力を持った選手ですので、信頼を勝ち得て、コートで活躍する姿に期待をしたいと思います。
7.まとめ
来シーズンのスタートは上記のメンバーで活動をしてまいります。メンバーを見ていただくとわかるように、今シーズンに続き、私たちは最も若いチームの1つになると思います。経験豊富なコーチが方向性を示し、若手選手がそのベクトルに加わることで、大きな力が発揮されると信じています。若手の選手が成長するにはある程度のプレータイムが必要ですので、そういった観点からも編成を進めてきました。責任感を持った上でコートに立ち、経験を積んで成長することで、今シーズンのように、急成長していく選手が出てくると考えております。繰り返しになりますが、変化と成長をしていくことで、チームとして最も大きな力が発揮されると考えております。短期的には連覇という成果を求めながら、伸びしろのある若手選手の成長にも期待し、中長期的な視点からも強化を進めてまいります。レギュラーシーズン・天皇杯・EASLを怪我なく乗り越え、Bリーグチャンピオンシップを勝ち進むには総合力が重要となりますので、全員がそれぞれの役割を理解し、最後まで戦い抜く姿に期待をしたいと思います。
8.最後に
最後になりますが、今シーズンの開幕は多くの選手の怪我やロスターが揃わないところから始まり、なかなか勝利を積み重ねることができず、CS進出は難しい状況にもなりました。そのような苦しい状況からも諦めることなく、戦い続けた結果、終盤の驚異的な勝率を記録し、ファイナル進出と、多くの感動を生むことができました。来シーズンは新たな体制の中で、積み上げてきたものをさらに飛躍させる1年にしていきたいと思います。強豪クラブを目指し、文化や歴史を作る上では、CSに毎年出場することは一つの指標となりますし、最高の景色をもう一度取りに行きたいと多くの選手が思ってくれています。そういった意味でもチームにとって来シーズンは今シーズン以上に重要であると同時に、新体制のクラブにとっても来シーズンは勝負の1年となります。
今シーズンはクラブとしても節目の10年目となりましたが、他のBクラブや広島県内のプロスポーツチームと比べても、我々はまだまだ歴史が浅いクラブです。実力としても、今シーズンの優勝は素晴らしいことではありますが、強豪クラブと認識してもらうことや、バスケットに興味のない方を巻き込んでいくという観点でいうと、まだまだ課題は多く、成長の余地が残っていると感じております。目の前の試合の勝利を目指しながら、中長期的な成長を見据え、クラブの哲学や理念を浸透させてまいります。勝敗を全てコントロールすることは難しいですが、2024-25シーズンの広島ドラゴンフライズも「HIROSHIMA PRIDE」を持ち、「決してあきらめることなく、粘り強く戦い続ける」ことで、多くの熱狂を生んでいくことをお約束します。B1の強豪クラブと言われるよう、挑戦者として努力を続けてまいりますので、引き続き、ご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
株式会社広島ドラゴンフライズ ゼネラルマネージャー 岡崎 修司
2024-06-19
2024-25シーズン契約合意(継続) チームスタッフのお知らせ
広島ドラゴンフライズは、2024-25シーズンにおいて、以下のチームスタッフとの契約(継続)に合意しましたのでお知らせいたします。
森田 憲吾(もりた・けんご)
●出身地 広島県
●生年月日 1982 年10月16日
●経歴
広島市立基町高校
- 広島医療保健専門学校
- 広島ドラゴンフライズ(2014-)
森田 憲吾ヘッドトレーナー コメント
いつも広島ドラゴンフライズを支えて頂いているパートナー企業・ブースターの皆様には大変感謝しております。今シーズンは皆様とのHIROSHIMA PRIDEにより、クラブ初のB.LEAGUE制覇を達成することができました。個人的にはシーズンオフにリハビリで過ごす選手がいるため、とても反省すべきシーズンだったと思います。
来シーズンはよりタフなスケジュールが予想される中でいかに長期離脱を出さず、スケジュールを言い訳にせず戦っていけるように準備とサポートしていきたいと思います!
石坂 航平(いしざか・こうへい)
●出身地 熊本県
●生年月日 1992 年1月18日
●経歴
熊本県立荒尾高校(現:熊本県立岱志高等学校)
- 柳川リハビリテーション学院
- 広島ドラゴンフライズ(2020-)
石坂 航平 アシスタントトレーナー コメント
平素より、広島ドラゴンフライズに多大なるご支援、ご声援ありがとうございます。2024-25シーズンも最高の景色を見ることができるよう、トレーナーとして選手が最大限のパフォーマンスを発揮できるようサポートしていきます。よろしくお願いいたします。
高橋 大輔 (たかはし・だいすけ)
●出身地 広島県
●生年月日 1975 年4月16日
●経歴 スリッパリーロック大学
- 広島ドラゴンフライズ(2014-17)
-IGL医療福祉専門学校鍼灸学科
-広島ドラゴンフライズ(2022-)
高橋 大輔 ストレングスコーチ コメント
いつも広島ドラゴンフライズへのご支援、ご声援ありがとうございます。この度2024−25シーズンも引き続きストレングスコーチとしてチームをサポートさせていただくことになりました。選手一人ひとりがこれまで以上にコート上で飛躍できるよう、フィジカル面からしっかりとサポートしてまいります。来シーズンも引き続き広島ドラゴンフライズへのご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
岡崎 修司 ゼネラルマネージャー コメント
来シーズンも森田トレーナー、石坂トレーナー、高橋ストレングスコーチとの契約継続となりました。フィジカル面の向上を掲げた昨シーズンは3名の貢献もあり、ディフェンスやリバウンドなどの改善を果たすことができました。また、飛翔会や大田整形外科のトレーナーのパフォーマンス連携も昨シーズンは作り上げることができ、選手の長期離脱を予防し、長いシーズンを戦い抜くことができたと考えております。来シーズンは選手個々の特性に合わせた、トレーニングを提供し、さらなるパフォーマンスの向上と怪我予防に取り組む予定です。メディカルスタッフの活躍にもご期待をいただければと思います。
光下 朱里彩 (みつした じゅりあ)
●出身地 岡山県
●生年月日 1996 年4月21日
●経歴
大阪エヴェッサ インターン(2015-17)
- 大阪エヴェッサ アシスタントマネージャー(2017-18)
-大阪エヴェッサ チームマネージャー(2018-19)
- 千葉ジェッツふなばし アシスタントマネージャー
-(2019-21)
- ジェフユナイテッド市原・千葉レディース 主務(2021-22)
- 広島ドラゴンフライズ(2022-)
光下 朱里彩ヘッドマネージャーコメント
2023-24 シーズン、最後の最後まで、皆様本当にお疲れ様でした!広島一丸で積み上げてきたものが、大きな実を結び、本当に嬉しく思います。ドラフラブースター・パートナーの皆様、稲吉オーナーをはじめ、フロントスタッフの大きな支えのおかげで、大きな目標を達成する事ができました。最高の景色とたくさんの経験を、本当にありがとうございました!
2024-25 シーズンも引き続きヘッドマネージャーを務めさせていただける事、この場を借りて感謝申し上げます。クラブが進化を続ける中で、また新たな一歩を踏み出すこのタイミングに携われるのが本当に嬉しいですし、ワクワクしています!
個人としては、3年目のシーズンになります。プライベートの方でもリングを手に入れ、苗字が変わりました。会社と家族の理解・協力のお陰でマネージャーを続ける事ができます。浮かれる事なく、常日頃から感謝の気持ちを持ち、全身全霊でチームのサポートに努めます!
2024-25 シーズンを迎える事が楽しみですし、とても忙しい旅となるでしょう…
皆様も今のうちにしっかり休んでおいてください。そして、熱い応援をよろしくお願いいたします!
岡崎 修司 ゼネラルマネージャー コメント
光下マネージャーとの契約継続となりました。今シーズンはレギュラーシーズンに加え、CS・BCLと非常にタフかつ変則的なスケジュール調整を含めて、柔軟に対応をしてくれました。来シーズンもチーム運営を潤滑にしていくにはマネージャーの力が必須になります。今シーズン以上のチーム飛躍を支える働きに期待をしています。
2024-06-18